最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

宮田裕章 慶應義塾大学医学部 教授

これまで人の幸せは、ものを所有する豊かさで考えられてきました。しかし、これからは、最大多数(The Greatest Number)の最大幸福ならぬ「最大多様の最大幸福(The Greatest Happiness for The Greatest Diversity)」という社会が目指せるようになってきた。

新型コロナウイルス危機で、経済最優先から、人権や教育、命、自由といった、いろいろな軸の重要性が再認識されました。この時、多様な豊かさを実現できる社会を創るにはどうすれば良いのか。

経済合理性が優先され、人々の暮らしがシステムにはめ込まれてきたこれまでの視点が転換し、一人ひとりの多様な生き方が先にあって、その個性が響き合う中でいのちが輝く。ただ1人だけでは世界は回らない。つながる世界の中でお互いがより輝けるかどうかが重要になります。

ものの所有からWell-Being、そしてWellBeingだけではなくてBetter Co-Being「生きるをつなげる、生きるが輝く」と連なってきます。

さらに、データを使えることで、さまざまな共有価値群を可視化しながら社会を回すことができるようになりました。

データは石油や富のような消費財ではないので、独占することではなく、共有することで価値が高まります。消費財の独占をめぐって競争する社会ではなく、新しく価値をコ・クリエーション(共創)していくことが重要な社会になりつつあります。そうしたビジョンを共有しながら、さまざまな人たちと共創しているのが私の活動です。

活動のきっかけはモナ・リザ


Better Co-Beingという考えに至った私の動機は、「社会に貢献したい」「世界をよりよい方向に持っていきたい」というものです。

きっかけは『モナ・リザ』を見た時でした。この数十年のダ・ヴィンチ研究で確証が高くなったことは、ダ・ヴィンチの仕事は全て『モナ・リザ』のための習作だったという説です。万能の天才と彼は呼ばれて、数学や解剖学、工学など様々な学問を究めてきたように見えますが、全て『モナ・リザ』を描くことにつながっています。

文=宮田裕章 、写真=ヤン・ブース、ヘアメイク=今村麻里子、衣装協力=ユーモレスク

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