世界の不健康都市20選 米国が多数、東京も振るわず

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米国では、新型コロナウイルスの流行によりここ1年で起きた体重増加に、「COVID 15」という名前がついた。これは、大学1年生(フレッシュマン)の多くが体重を15ポンド(約7キロ)増やしてしまうことを指す「フレッシュマン15」と、新型コロナウイルス感染症の正式名称である「COVID-19」をもじったジョークだ。

だが、米国人がコロナ禍の中でむしろ健康的になったことを示す調査結果も出ている。パレード・メディアとクリーブランド・クリニックが実施したアンケートでは、健康的な食事作りが増え、自分の医療と健康リスクをきちんと管理し、家族との絆を見直し、今ある幸せを見いだすようになった人が多いことが示された。回答者らはこうした変化が長期的に続くと考えており、人々の健康水準は今後高まるかもしれない。

それでも、米国の状況がまだ理想には程遠いことを示した調査結果が、コンタクトレンズのネット通販企業レンストア(Lenstore)により発表された。同社は、世界の44都市を分析し、健康で幸せな生活を送れる都市はどこかを調べた。

健康の指標となるのは運動と食生活のみではなく、環境も大きな影響を与える。レンストアは、日照時間、ジムの平均会費、寿命など、10項目の評価基準を使い、健康的な生活を送るのに適した都市を特定した。

レンストアのプロフェッショナルサービス部門を率いるロシュニ・パテルは「健康の重要性はかつてなく高まっており、健康で幸せな生活が住む場所によってこれほど大きな影響を受けることは、非常に興味深い」と指摘。「コペンハーゲンやストックホルムなどの北欧都市では、年間日照時間が最低水準にあるものの、1週間の勤務時間の短さや、汚染レベルの低さが大きく貢献した」と説明した。

レンストアのランキングでは、米国の6都市がワースト20位内に入った。ニューヨークと首都ワシントンはそれぞれ、ワースト3位と4位。サンフランシスコ、シカゴ、ボストン、ロサンゼルスの4都市も、結果が振るわなかった。
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編集=遠藤宗生

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