女性医師の約44%は、性的対象として見られたことがあると報告した。こうした環境的なマイクロアグレッションが起きる頻度は、人種・民族的にマイノリティーの女性医師の間で著しく高く、医師らは常に外国人であるかのように感じさせられたり、自らの人種や民族性のために性の対象とされたりしていた。
研究者らは「主に男性医師と一緒に働いていると報告した女性医師は性差別的マイクロアグレッションを経験することが多く、主に女性と働くことが多いと報告した女性医師は人種・民族差別的なマイクロアグレッションを経験することが多かった。この調査結果は、患者とスタッフの両方から異なる対応を受けると報告している多くの女性外科医の体験を裏付けるものだ」と述べた。
さらに、こうした調査結果からは医療界や社会一般に共感や思いやりが欠けていることが示されていることが指摘された。研究者らは、医療機関内での暗黙の性差別や人種・民族差別に対する意識は高まっているものの、社会の構造的な性・人種差別の文脈の中でこうした問題に取り組むことが必要だと補足した。