ビジネス

2021.04.20

MERYがメディアをやめる? ファンとのコラボという全く新しいコミュニティへ

業態変更とも言えるMERYの変革は、メディア業界に光をもたらすか


メディアの新しい形の実現に向けて


オープンとクローズド型サイトをうまく使い分けながら、各階層のユーザーの熱量をすくい上げ、ビジネス展開へとつなげる、この新しいビジネスモデルを使い、例えば、MERY &やatelier MERYのメンバーとのコミュニケーションを通じて得たインサイトを商品や事業開発にも反映させる。

また、メンバーと一緒にクライアントの要望に合うソリューションを考え提案するというコンサルティングビジネスも行う。コミュニティでの共創を軸に、グロースハック事業、ブランド・プロデュース事業、コミュニティ・プロダクト事業の3つの事業を展開していく。

メディアとしてのポジショニングから離れたようにも見えるが、青木は「ウエットなつながりも含めたユーザーさんとの関係や、ユーザーさんの価値を大切にして双方向でつながることのできる場所を作るのが、僕たちの目指すところです。そういう場所を提供することが、これからのメディアの新しい形になるはず」と説明する。

20代女性領域に特化した新しいメディアビジネスの形を創出するという、業界初の試みになる。それだけに、難しい舵取りが予想される。

「僕らの求めるものは、コミュニティの規模ではないんです。僕らの想いや目指す目的に共感して、私も何か生み出したいなと思う女性たちがMERYに集まってくれることのほうが大切。そのためにMERYにどれだけ共感できるかという、フィット感を生み出すことが重要だと思うんですよね。でもMERYのこの“心”をユーザーさんや、パートナーさん、ブランドさんに伝えることがすごく難しい。一番大きなチャレンジになるかもしれないですよね」

メディアの先を見据えたMERYのビジネス展開に期待が膨らむ。

文=中沢弘子 編集=Forbes JAPAN 編集部 写真=西川節子

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