この人たちは一体どのようにして、それほどの巨額の富を蓄えたのだろうか──? 特定の業界で仕事に就くことが、財産を築くことへの近道になる場合もある。最もその可能性が高いといえる業界は、金融・投資だろう。この業界に従事するビリオネアの数は、過去1年で50%増加。2年前と比べてほぼ倍増している。
また、今回のランキングを見ると、製造業に関わる富豪も増えている。業界別では3番目に多く、ビリオネアの数は331人。そのうち155人が中国出身者だ。中国ではビリオネアの増加が続いており、最新の番付では米国に次いで2番目に多い約700人となった(香港とマカオを含む)。
一方、新型コロナウイルスのパンデミックで行動が制限されてきたにもかかわらず、ファッション・小売は今回、4番目にビリオネアが多い業界となった。LVMHのトップ、ベルナール・アルノーや、シャネルの共同オーナー、アランとジェラールのヴェルテメール兄弟など、オートクチュールの世界で最も有名な人たちの名前が並んだ。
また、この業界には注目すべきニューカマー(初のリスト入り)の1人、キム・カーダシアン・ウエストがいる。キムはシェイプウェアの「スキムズ(SKIMS)」と化粧品・フレグランスの「KKWビューティー(KKW Beauty)」でビリオネアの仲間入りを果たした。
以下、ビリオネアの数が多い業界のトップ10と、業界内で最も保有資産の多いビリオネアを紹介する。
1位:金融・投資業界
ビリオネアの数:371人(リストに占める割合:13%)
業界1位の富豪:ウォーレン・バフェット/保有資産:960億ドル(約10兆円)
著名投資家のバフェットは、米投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼最高経営責任者(CEO)。米電池メーカーのデュラセルやアイスクリーム・ショップ、デイリークイーンなど60社以上の株式を保有する。
2位:テクノロジー業界
ビリオネアの数:365人(13%)
業界1位の富豪:ジェフ・ベゾス/1770億ドル
eコマースの巨人、アマゾンの創業者でCEO。世界一の富豪は、米紙ワシントン・ポストのオーナー、宇宙開発企業ブルー・オリジンの創業者でもある。