世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

情報化やグローバル化が急速に進むなか、IT技術を駆使して新たな道を切り開く人材の育成が急務となっている。
難局を打破するカギとなるのが、「理数脳」。未来の理系AI人材育成塾「AiQ(アイキュー)」の若き代表に、教育に懸ける思いを聞いた。


理数脳こそ、未来を生き抜く力


世界規模で加速するDXが追い風となり、各国が危機感をもって、社会の大きな変化に対応できる人材育成を目的とした教育改革に乗り出している。日本でも2020年度から小学校でのプログラミング教育が必修化。学習塾などのサブスクールでも多彩なプログラミング学習が提供されている。

そんななか、「算数+プログラミング」で本質的な「理数脳」を育むという独自のメソッドにより、有名私立幼稚園・小学校・中学校などの受験実績を確実に高めている学習塾がある。創業5年、会社設立2年にして都内に10拠点を展開し、未来の理系AI人材育成塾を掲げる「AiQ(アイキュー)」である。

AiQは、代表取締役の白石優太が早稲田大学法学部在籍中に創業。最初は学生仲間の協力を得て、主に小学校低学年を対象に貸会議室からスタートしたが、生徒の急増に伴い、19年4月に法人化。同時に、叔母から受け継いだ幼児教育部門を「AiQ KIDS」として分離した。

白石によると、小学校でプログラミングを学ぶ目的は、コーディングのスキルを学ぶだけでなく、プログラミングによって育まれる論理的な思考パターンを身につけることにある。AiQでは、この論理的思考力を「理数脳」と呼び、算数とプログラミングをセットで教えることで、1つの問題に対して複数の解答を提示できる論理的思考力の育成を目指すという。

具体的にはどのような指導を行うのか?

「例えば算数の問題を解く場合、一見、幾何の問題であっても代数での解き方を考えさせたり、同じ図形でも着目する点を“辺の長さ”や“面積”、それらの“比”など多角的観点から考えさせたりします。そうすることで、自らの力で解答の筋道を組み立てる力を養うことができ、それが論理的思考力の取得につながるのです。そして、その過程は、プログラミングにも共通しています。つまり、算数にもプログラミングにも、問題と答えの間に『論理的プロセスを組み立てる』という本質的な共通点があるのです」

もちろん、論理的思考力は基礎力であり、他教科にも必要とされるが、最も親和性があるのが算数。プログラミングとセットで学ぶことの相乗効果は大きいと話す。

「あとは、子どものモチベーションの問題ですね。何時間も算数を学ぶのは大変なので、気分転換にプログラミングをかけ合わせて楽しみながら学ばせる。そうすることで本人がもっとプログラミングを学習していきたいとなったら、今度は、微積分や行列など数学の知識に触れさせる。算数のクイズやゲームをつくるといったカリキュラムもあり、より深く、楽しく学べるような工夫をしています」

大切なのは、苦手意識のない幼児から小学校低学年の時期に土台づくりをすること。

「みずみずしい好奇心で物事を吸収するこの時期に、物事の仕組みや論理的プロセスを考える習慣をつけることが大事なのです」

スーパー先取り学習が目指すものとは


数学とプログラミングを組み合わせた教育手法に加え、AiQにはもうひとつ、「スーパー先取り学習に重点を置く、完全個別指導」という大きな強みがある。例えば、名門私立幼小中高一貫校コースにおいては、小学校6年生までに高校英語・数学が完了するという、日本一のスーパー先取りカリキュラムを基準に置く。

指導者の面々がいわゆる塾講師ではない、というのも同塾ならではのこだわりだ。AiQ KIDSでは名門私立校の保護者たちが、小学校低学年では難関校の受験経験をもつ大学生・大学院生が、子どもの気持ちに寄り添いながら一人ひとりのレベルや個性に合わせた先取り学習を行う。なお中学受験コースでは受験用の学習を効率的に進めるため、有名予備校の講師が指導にあたる。

「先取り学習におけるポイントは、楽しく学習をさせながら子どもの好きな科目を見つけたうえで、それを突き詰めること。好きなことなら継続できますし、子ども自身にとっては、気づきや喜びになる。子どもが自分で機会を見つけられない幼少期や低学年においては、日常生活のなかで子どもの興味を見逃さないように親がしっかりと働きかけ、かかわりをもつことも重要ですね」

物静かだが、その言葉には確固たる信念がある。話を進めるうち、背景には白石自身の実体験があることがわかった。

教育熱心な両親のもとで6人兄弟の長男として育った白石は、数学的アプローチで算数の解法を学ぶなど学年を超えた先取り学習を実践。弟や妹の受験や学習サポートにも熱心に取り組んできた。ふたりの妹は共に小中高一貫教育の有名私立校に通うが、受験勉強にとらわれることなく、4学年上の学習を先取りし、得意の英語では、小学5年生で英検準一級をクリア。その一方で、大好きな音楽の道も極めているという。

「これは僕の持論ですが、若いうちから新しいことに触れ、勉強以外にも一芸をもっている子のほうが、将来的に生き抜く力は高まり、突出した人材になるのではないかと感じています。僕の場合、最初はF1レーサーを目指していて、海外遠征で世界のトップクラスの人たちとレースをしていたのですが、彼らの研ぎ澄まされた感覚やメンタリティを間近で感じることで自分に足りないものに気づき、学ぶことができた。大人になって何かを始めるときには経験が物を言う。経験は宝物だと思います」



子どもの無限の可能性を信じる力


法人化3年目を迎えたいま、白石は「子どもの可能性は無限である」という言葉をかみしめている。ヒントを与えれば、新しい発見に心躍らせ、たちまち知的冒険の達人になる。そのリアリズムが白石をさらなる事業拡大へと向かわせているのだ。

そのひとつが、発達障害のある子どもたちの秀でた才能を伸ばすコースの新設であり、今夏にも開校する見込みだ。そしてもうひとつが、保護者の所得水準による教育格差を全世界で是正することを目的とした、教育AIアプリの開発である。これはAIと生徒の双方向型のシステムを構築するため、目下さまざまな検証を重ねているという。

「AiQメソッドにより子どもの才能を開花させ、社会に新たな価値の創造やブレークスルーを起こす人材の育成に努めたい。その実現により、日本の、さには世界の教育界を発展させたいと思っています」

子どもたちが世界で活躍できる環境が、スピード感をもって整いつつある。

AiQ
https://aiq.school


しらいし・ゆうた◎早稲田大学法学部卒業。同大学大学院修士課程。大学在籍中に未来の理系AI人材育成を目的とした完全個別指導の学習塾「AiQ」を立ち上げ、2019年4月に法人化。現在都内に10拠点を構える。

Promoted by AiQ / text by Sei Igarashi / photographs by Masahiro Miki / edit by Akio Takashiro

あなたにおすすめ