Z世代が深掘り「トレンドxビジネスの世界」

韓国では、若手起業家のスタートアップ界隈が盛り上がっている(Shutterstock)

アジアのスタートアップが熱い。投資家たちは随分前から血眼になってアジアを見ていることは、すでにご存知だろう。最近になって韓国発スタートアップは注目の的になっている。

実際に、韓国版アマゾンと言われるクーパン(Coupang)は、今年3月11日にニューヨーク証券取引所に上場し、時価総額46億ドル(約5000億円)で世界中を驚かせた。クーパンは配送と物流事業を韓国で拡大してきた大企業であり、翌日配送を保証するサービス「ロケット配送」で顧客満足度を上げた。

韓国メディアChosun Bizでは、クーパンの上場により最も恩恵を受けたのは孫正義率いるソフトバンクグループだと報じられている。孫正義は、2015年にクーパンに10億ドル規模で投資を始め、2018年ビジョンファンドでは20億ドルも追加で投資した。それほど、クーパンへの期待値が当時から大きかったのだ。

INITIALによると、2020年時点でユニコーンの数は、米国が216社で最も多く、次に中国の206社だ。続いて、イギリスの24社と差が大きく開き、韓国は6番目で、日本は9番目だった。先月上場したクーパンを筆頭に、隣国の韓国は着々とスタートアップを生み出している。

ところで、ネットフリックスで昨年後半に話題になった韓国ドラマ「スタートアップ(START-UP)」はご存知だろうか。起業を志す韓国の若者たちの姿を描いており、日本でも「梨泰院クラス」に続き、ビジネスパーソンを中心に話題となった。

本ドラマは、作品を通して様々なビジネス用語を理解できるほか、テック系スタートアップのリアルな悩みを表現している。ドラマ視聴後、韓国のスタートアップ事情が気になった人も多いのではないだろうか。今回はドラマ「スタートアップ」の内容と照らし合わせながら、韓国のスタートアップ市場について見ていく。

大手銀行が仕掛ける「ハッカソン」


ドラマのあらすじは次の通りだ。主人公のソ・ダルミは、幼い頃に両親が離婚し、母だけでなく唯一の友だちであり姉だったソ・インジェとも離れ離れとなる。数年後、姉インジェと再会を果たすが、義理の父の財力によって事業を立ち上げCEOとなった姉に「久しぶりにあなたに会ったことで、私が選んだ道は正しかったとホッとしたわ」と言われ、ダルミ自らが選んだ人生の選択を否定される。悔しさに苛まれるダルミだが、姉を見返すために自らもビジネスの世界に飛び込む決心をする。

ドラマでは、ハッカソンと呼ばれるスタートアップを支援する選抜大会があった。ハッカソンとは、「hack(ハック)+marathon(マラソン)」から成る造語であり、ソフトウェア開発者が、一定期間集中的にプログラムの開発やサービスの考案など、共同作業を行いその技能やアイデアを競う。ドラマではこのハッカソンをきっかけに、ダルミは新しい仲間を見つける。

文=裵麗善/Ryoseon Bae

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