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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

BMW 318i

僕は先月、10日間ほどBMW3シリーズのラインアップに新しく加わった「318i」に乗ることができた。冒頭でズバリ言うけど、昨年8月に日本に上陸したばかりのこの3シリーズの走り、乗り心地、性能、高級感などは、十二分満足できる。BMWをかじってみたいと考えている人はぜひ乗ってみるべきだと思う。

「318i」は、名前のとおり、同ラインアップのエントリーレベルに当たる。3シリーズの入門車であり、3シリーズの中で唯一400万円台の仕様だ。最初にその広報車を渡された時は、「なぁんだ、489万円からとシリーズの中で一番安いから、走りなどに期待はできないだろう」と、楽しめることを半分あきらめていた。ところが、とんでもなかった。その2.0リッターのガソリンターボのエンジン、8速AT、後輪駆動との組み合わせは、いかに運転好きの要望に応えるものだったか!

加速は微笑みがこぼれるほど速いし、コーナーでは狙った通りのラインをトレースしてくれる。また、乗り心地は、スポーツセダンにありがちなサスの硬さは存在するけど、ウネリや振動を吸収して、しっかりとしなやかな乗り心地を実現している。長距離クルージングをしたくなる乗り心地だね。しかも、デザイン性、内装の質感、機能性は、その価格にしても、さすがに高級車レベルに仕上がっている。

318iを後ろから見た写真

実は、BMWの看板モデルとして、7代目3シリーズは2019年1月に日本で発売開始になった。最初は320iや330iの2台でラインアップをスタートさせたけけど、すぐにデーゼルの320d、プラグイン・ハイブリッドの330e、6気筒エンジン搭載の高性能仕様340iも加わった。そして、3シリーズを完成させる仕様が、この318iなのだ。

本マグロに例えたら、340iが大トロ、330eが中トロ、330iがトロだろう。すでに「大トロ」「中トロ」「トロ」が販売されていたのに、一番リーンな「赤身」はまだ出ていなかったわけだ。3シリーズの「赤身」に当たるのが、318iだ。

それは一番手頃で、脂分が少ないかもしれないけど、それでも十分に美味しいし、多くの人が食べたがる。そう言う意味では、318iは脂分が少ないと言うか、パワーや派手さはないけど、実際にかじってみると、驚くほど美味しくて満足できる。

それを物語っているのは、318iよりワンランク上の320iは、49万円高い538万円だが、パワー的には318iと320iとの馬力差はたったの28psだ。外観デザインを比べても320iとの差はほとんどないし、内装でも一見してその違いがわからない。ここで言っておくけど、318iのデザインはお得意のキドニーグリルをはじめ、約束のスポーツセダン的なエッジの効いたヘッドライトに存在感があるし、シルエットは綺麗。

文=ピーター・ライオン

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