同州保健省によれば、7日に死亡が確認された感染者は30人。同日朝の時点での成人の入院者数は3549人となっており、州内では16の病院の病床使用率が、90%を超えている。
また、州保健当局が同日に明らかにしたところによると、同州の人口100万人あたりの新規感染者数はこの日の時点で491人。最も少なかった今年2月19日には、同190人だった。
米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー 所長は、感染状況の把握にあたるミシガン州当局の職員らを支援するため、CDCのチームを派遣したことを明らかにした。同時に所長は、同州では若者のスポーツや屋内での飲食の制限をはじめ、感染予防対策を強化すべきだと訴えている。
過去の成功が現状の要因?
ミシガン州の大手医療機関、ボーモント・ヘルス・システムのニコラス・ギルピン医師は米公共放送PBSに対し、同州はこれまで感染対策として実施してきた行動制限を緩和したが、それは問題のひとつの側面にすぎないと語っている。
同州が直面している危険なペースでの感染者の増加のもう一つの主な要因は、英国で最初に確認された変異株「B.1.1.7」(英国型)への感染者が増加していることだという。
州保健当局の局長によると、7日までに米国内で特定された英国型変異株への感染者1万2505人のうち、14.5%に当たる1817人の感染が、同州で確認されている。同州では検査での陽性率が6日、2020年4月以来最も高い数値を更新した。わずか6週間前と比べても、348%上昇している。
一方、州内でこうした憂慮すべき状況が発生しているにもかかわらず、グレッチェン・ウィットマー知事は、より厳格な行動制限を課すことに反対の立場だ。知事は6日、CNNのインタビューに応じ、人口の「70%以上にワクチンを接種すれば」、同州がこの夏までに、あらゆる活動を再開させる可能性は「非常に高い」と語った。