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2021.04.08 17:00

野球トレーディングカードの老舗ToppsがSPAC上場、NFTに進出へ

Kris Connor/Getty Images

米国ではここ最近、野球のトレーディングカードなどのコレクターズアイテム市場の活況が続いている。そんな中、ベースボールカードの老舗として知られるTopps社が、SPAC(特別買収目的会社)との合併を通じ、ナスダック市場に上場することが決まった。

Toppsは、投資家のジェイソン・マドリックが運営するSPACの「マドリック・キャピタル・Acquisition II」と合併する。マドリックは、Toppsの企業価値を13億ドルと評価し、2億5000万ドル(約274億円)を出資する。

出資には、ガムコ(Gamco)やWells Capital Managementらも参加した。Toppsの株式はティッカーシンボル「TOPP」で取引される。

トレーディングカード市場は活況に沸いており、先週末に終了したゴールデンオークションでは、1979年のディエゴ・マラドーナのルーキーカードが約55万6000ドルで落札され、サッカーカードの最高額を記録した。さらに、2001年のタイガー・ウッズのサイン入りルーキーカードも36万9000ドルで落札され、ゴルフカードの最高記録を更新した。

1938年創業のToppsが、1952年に販売した野球選手ミッキー・マントルのルーキーカードは、中古市場で520万ドルで販売され、史上最高額のトレーディングカードとなっている。

元ディズニーCEOのマイケル・アイズナーが2005年に設立したトルナンテカンパニーは、2007年にToppsを3億8540万ドルで買収していた。トレーディングカードなどのオルタナティブアセット市場は、パンデミックの間に急拡大を遂げており、Toppsの2020年の売上は前年比23%増の5億6700万ドルに達していた。

2月には、イーベイが同社のトレーディングカードカテゴリーが昨年142%成長し、2019年の実績を400万枚以上も上回るカードが販売されたと発表した。

アイズナーは声明で、Topps が今後デジタルコンテンツに進出し、新たな成長機会を模索していくと述べた。Toppsは、活況に沸くNFT市場にも進出する計画だ。マドリックは声明で「世界的に認知されているブランドであるToppsのアイテムは、NFTに適している」と述べた。

Toppsは今年3月、東京にオフィスを開設し、アジア市場への注力を開始するとアナウンスしていた。

編集=上田裕資

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