Close RECOMMEND

Born and educated in Edinburgh, Scotland, I've been traveling...

KTSDESIGN/SCIENCE PHOTO LIBRARY/GettyImages

トランプ前米大統領が昨年12月に署名した新型コロナウイルス対策法には、ある興味深い条項がある。それは、米情報機関は180日以内にUFO(未確認飛行物体)についての全情報を網羅した報告書を米議会に提出するべき、というものだ。報告書は機密扱いとはされず、一般にも公開される。

報告書は、UFOが国家安全保障の脅威となるかどうかについての分析も含まなければならない。まるで、B級SF映画のオープニングロールのような話だ。

報告書公表の期限が近づく中で、UFOに対する関心は高まり始めている。最近では、トランプ政権で国家情報長官を務めたジョン・ラトクリフに対するフォックスニュースのインタビューにより、UFO熱はさらに過熱した。

ラトクリフは「率直に言うと、公表されているよりも非常に多くの目撃事例がある。その一部は機密指定が解除された。目撃事例というのは、海軍や空軍のパイロットが目撃したものや、衛星画像に捉えられたもので、説明が難しい行動や、再現が難しく、われわれの技術では不可能な動き、あるいは、ソニックブーム(超音速飛行で生じる衝撃波)なしに音速の壁を超えるスピードでの移動がある」と述べた。

昨年4月には、未確認航空現象を捉えた3つの映像について、米国防総省が本物であることを認め、UFOや宇宙人による誘拐事件に対する一般の関心が高まった。これらの映像は空軍パイロットが撮影したもので、空に浮かぶ謎の物体を目撃して非常に興奮するパイロットの音声も入っている。

宇宙人の地球侵略と誘拐は、インターネット上で人気のネタともなった。ソーシャルメディア上では、ここ数年でどんどん現実離れしていっている世界のニュースをさらに超えられるものは、宇宙人の侵攻以外ないだろう、などという冗談が飛び交った。

さらに、フェイスブックで「エリア51に突入しよう」と呼びかけるイベントページが話題を呼んだこと(ただこのイベント自体はお粗末に終わった)や、「謎のモノリス」と呼ばれた一連のアート作品が前触れなく各地に設置されたことも、宇宙人誘拐説への関心を高めた。

今年1月には、米中央情報局(CIA)がUFO関連文書数千点を公開。CIAは、これにより全てのUFO関連記録を公表したと主張している。

そしてもちろん、米国の「宇宙軍」創設も、人々の想像力をさらにかき立てた。その構想はあまりにも滑稽で、ネットフリックスが月並みなコメディードラマ「スペース・フォース」を制作したほどだ。

というわけで、今年6月上旬には、UFOに関する米当局の公式見解が明らかになる見通しだ。あるいは、報告書は完全に当たり障りのない内容で、謎が深まるだけかもしれない。だが、UFO目撃をめぐる謎の答えは、もう少し私たちの身近なところにあるのかもしれない。

編集=遠藤宗生

PICK UP

あなたにおすすめ