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石油パイプラインから漏れ出る天然ガスは、石油会社には経済的損害を、周辺環境には被害を与えてきた。
しかし、ある新興企業が無色の気体を映し出すカメラを開発。大手石油会社から熱い視線を集めている。

牛のげっぷに含まれるメタンは、無色・無臭の気体ながら、二酸化炭素の25倍もの温室効果をもたらすとされている。そして今年の1月、アメリカの環境保護庁(EPA)が、そのメタンガスを規制する方針を示した。これにより、飛躍しそうな会社がある。
ヒューストンを拠点にする環境調査会社「リベリオン・フォトニックス」だ。同社は、メタンガスや、油田や精油所から漏れ出す天然ガスを探知して映像化する、世界初の「ハイパースペクトル画像カメラ(多重分光カメラ)」の開発に成功。すでに、石油会社大手のシェブロンやBPから撮影を受注している。
同社のアリソン・ソーヤーCEO(30)は、米ライス大学でMBAに在籍していたとき、生体工学の博士課程で学ぶロバート・ケスターと出会った。ケスターはちょうど、気体による光の吸収と反射を映し出す「ハイパースペクトル画像カメラ」についての論文をまとめあげたばかりだった。
それまでも多重分光画像は、土星の衛星にある液体メタンガスなどを見つけるために使われていたが、静止画像だった。だが、ケスターは動画カメラを開発したのである。そして、ソーヤーが「環境調査にも応用できるのでは?」と閃ひらめいた。
リベリオン・フォトニックスが現れるまで、ガス探知は困難を極めた。競合他社のカメラでは、気体の温度を識別することしかできず、メタンと無害な気体を見分けることすらできなかったのである。
アメリカ国内だけで48万7,000のガス井戸と、総計160万マイル(約260万㎞)もの長さに及ぶ天然ガスのパイプラインがある。世界中の油田や石油化学コンビナートを考えると、市場規模は巨大だ。
そこへ、冒頭のメタンガス規制。同社が、“石油富豪”になる可能性は高い。

クリストファー・ヘルマン = 文 マイケル・サド・カーター = 写真 フォーブス ジャパン編集部 = 翻訳

 

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