建築家視点でもディテールまで丁寧につくられていると感じる一本

シンプルでモダンなテイストで人気の建築家、松本英敏さん。ボーム&メルシエ「クリフトン ボーマティック デイデイト/ムーンフェイズ」を語る。


「マツモト&アソシエイツ一級建築事務所」を主宰する建築家、松本英敏さん愛用の腕時計はボーム&メルシエの「ケープランド」。ラウンドケースの3針 で、ホワイト文字盤にアラビア数字のインデックスを組み合わせたシンプルなモデルである。20年ほど前に奥方から贈られたものだという。

「僕はそれほど時計には詳しくないのですが、時計ばかり見る癖もあるほど必需品ではあります。この時計はシンプルで、文字盤も見やすい。機能的である一方で、細かなデザインにこだわりも感じられて、モノとしても好ましい。もう20年、ずっと身に着けています」

松本さんの奥さまはメディアで活躍する時計&ジュエリーのジャーナリスト。ご本人の性格、嗜好を熟知したうえで幅広い選択肢のなかから選ばれている。

ただ、20年愛用して「そろそろ新しい腕時計が欲しい」とも思っているという。そして、現在最も気になっているモデルが、これもボーム&メルシエの「クリフトン ボーマティック デイデイト/ムーンフェイズ」だという。

「この“ボーマティック”はいいですね。僕は建築をなりわいにしていることもあり、どうしてもディテールが気になってしまう。例えばケースとストラップをつなぐ部分。多くのモデルでは丸いケースに対して直線のパーツを当てていますが、“ボーマティック”の場合はケースに沿っているのでストラップとの間に隙間がない。そこに、考え抜かれたデザインと丁寧な仕事を感じます。どうしても僕はこういうところが気になってしまうんです」

松本さんに家の設計を依頼する人の多くは、実業で成功を収めた人物が多く、いい意味で個性的。細部までこだわりを注ぐ人が多いという。設計を依頼するにあたっては、過去の作品への評価に比重がおかれるが、「意外に時計、服装、クルマなど、施主は設計者が身に着けているものを見る」と、松本さんは言う。成功者といえども家は大きな買い物。やはりセンスのよい人に頼みたいということだ。

だからこそ、松本さんは身に着ける腕時計に妥協はしない。松本さん好みの、華美ではない腕時計なら、「クリフトン ボーマティック デイデイト/ムーンフェイズ」は最良の選択のひとつだ。

「文字盤のグレーの色、グラデーションが美しい。インデックスもシンプルで、先端を絞っていますよね。こういう微細なあしらいが全体の印象を大きく左右するんです。ムーンフェイズも程よい大きさで、僕の好みです」
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text by Ryoji Fukutome | edit by Tsuzumi Aoyama

この記事は 「Forbes JAPAN No.080 2021年4月号(2021/2/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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