資格や学位などのトレーニングは必要? 見極めるポイント

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私が非常によく尋ねられる質問の一つに、特定の資格や会議などトレーニングを受けることがキャリアの役に立つか、というものがある。

特定の職業訓練は必要条件となる場合がある。私が知っている麻酔専門医は昔は銀行家で、目標とするキャリア変革を実現するためには膨大なトレーニングを必要とした。

とはいえ大半のトレーニングは「あれば助かる」程度で、多くのキャリアでは必須条件とされていない。転職や昇進を実現する上で、追加のトレーニングのメリットは主に5つある。こうした基準の全てとはいわずともいくつかが満たされるよう、今受講を考えているトレーニングを厳しく吟味すべきだ。

1. スキルや専門性の開発

昇進を目指していて、自分より上の地位の人があなたにはない特定のスキルや専門性を備えている場合、トレーニングでその差を埋めることに価値があるかもしれない。しかし、そのスキルや専門性は仕事を通じて学べる場合や、既に昇進している人全員がそのスキルや専門性を持っているわけではない場合は保留にしたほうがよいかもしれない。

トレーニングの資料はあなたのキャリア目標を達成する上でどれほど関連性があるか、カリキュラムはどれほど包括的で、必要な領域を全て網羅しているかといった点を考えよう。

2. ブランディング

仕事を通じてスキルや専門性を得られる場合でも、資格や学位があなたの分野で評価されている場合はトレーニングを受ける価値があるかもしれない。実務経験と正式な訓練の優先度については企業によって違いがあるので、目標とする企業ではどうかを確認しておくこと。

その会社の従業員のプロフィールをリンクトインで確認したり社内の人に尋ねたりすれば、この点を明らかにできる。資格や学位を持つことであなたのブランドが上がるだけでない。学校自体もブランドを持っているため、トレーニングに追加で投資することには価値があるかもしれない。

トレーニングを提供する学校や教員のブランドがどれほど強力か、あなたの目標分野でその資格や学位がどれほどの重みを持つか、あなたの経歴には既に著名な学校や資格・学位がいくつかあるかどうかを考えよう。

3. 人脈構築

特定の学校に通うことで人脈構築のメリットもある。直接交流するクラスメートや教員だけでなく、プログラムや学校全体の卒業生がネットワークに追加される。大きな著名校なら、卒業生のネットワークだけでもトレーニングを受ける価値があるかもしれない。

また、既存の人脈にもメリットがある。トレーニングで培った知識を共有し、知り合いと再びつながろう。

どのような人がそのトレーニングに参加することが多いかや、トレーニングにより人脈が増えるかどうか、トレーニングを率いているのは誰か、その人物はその分野で積極的に活動している人、あるいは有名な人物か、その学校にはしっかりとした卒業生のネットワークがあるかを考慮しよう。
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翻訳・編集=出田静

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