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2021.04.07

模範解答ではなく、自分の意見で勝負する──光彩を放つ、元バンカーコンサルタントの信念

ボストンコンサルティンググループ(BCG)の
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前職で得た経験は、働く場所を変えても自らを助けてくれることが多い。これまで培ってきた技術とノウハウが、次のフィールドで役立った。そんなストーリーをこれまで多く書いてきた。しかし、今回は少し違ったストーリーを書きたい。

「自分自身の成長のために、前職での仕事のやり方を全てリセットしました」と、取材の中で箕浦(みのうら)梨紗はさらりと語った。

金融業界からボストンコンサルティンググループ(以下、BCG)に転職して約3年。彼女にとってこの選択は、自身の目標を達成し、新たな価値を自分の中に創造する上で、とても重要なプロセスだったのだ。

彼女はなぜ、仕事の仕方を変えなくてはならなかったのか。それにより何を手に入れたのか。投資銀行からコンサルティング業界に足を踏み入れたコンサルタント、箕浦の成長の軌跡をたどっていきたい。

新米コンサルタントに見た、価値ある出席者としての輝き


大学を卒業後、外資系投資銀行でキャリアをスタートした箕浦は、その仕事にやりがいを持っていた。主な担当はM&A領域における様々なアドバイザリー業務。会計、ファイナンス、法務など金融業界ならではの専門知識を蓄え、数字面からクライアントを支える力を身に付けることが楽しかった。

しかし入社3年後、ふと彼女の中に不安が灯る。数字から経営を読み解くスキルは鍛えてきたが、経営の舵取りを決定づける提案をするためには、それだけでは足りないのでは、と。

「当時担当していた半導体や電子部品などの業界には、時代の潮流の中で、次々とAIやロボットなどの新たなプレイヤーの参入がありました。目まぐるしいニーズの変化と技術の進歩。その中で行なってきたクライアントへの提案が本当に正解なのか。自信を持てなくなったんです」

バンカーとして数字面からビジネスを読み解き、業界プロフェッショナルの意見、アナリストレポートなどを参考に提案をまとめてきた。しかし、広くビジネスの本質を捉え、将来的な視点で業界全体やビジネスを読み解く力が、まだ自分には欠けている。

「他力依存した考えではなく、自分がどう思うか。自分なりの答えを持てるようになりたい」

彼女が成長のために選択したのは、ビジネスや経営戦略を学ぶフィールドとして最適だと思えたコンサルタント業界への転職だった。BCGを選んだ理由は、“最短で”目標を達成できそうだったからだ。

「前職時代に、いくつかのコンサルティングファームと仕事をしてきましたが、重要会議にジュニアコンサルタントが出席し、発言していたのはBCGだけでした。その“一人ひとりが価値ある出席者”となってパフォーマンスを上げるスタンスに共感し、ここでなら成長できるのではと思ったんです」

BCGに入社後、彼女自身も先輩から「会議に出るからには、ちゃんと自分なりの考えをぶつけてね」と言われた。右も左も分からない新米コンサルタントでも、次々とCxOレベルの会議に出席し、発言を求められる。そして、ありきたりなフレームワークではなく、テーラーメイドの戦略を立ててサポートに携わる。

否応なく、経営や戦略を学び、考える機会を与えられ続ける彼女のコンサルタントライフがスタートした。

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投資銀行で身に付けた仕事スタイルは、もう使えない


希望を持って入社した箕浦だが、半年経った頃には、なぜか仕事への違和感を覚えるようになった。目的に向かってまっすぐに進んできたはず。しかし、「何かが上手くいかない」のだ。

そんな時に受けたフィードバックでの上司や先輩からの言葉が、彼女を大きく変貌させることになる。

「仕事は速いんだけど、どこかいつも90%なんだよね」
「これはあなたの見解じゃないよね。もっと考え尽くしてみてほしい」

それまで箕浦は、前職で培った仕事の進め方をしてきた。数字や会計、公表情報、アナリストや専門家の意見をまとめ、大枠の賛同が得られる「模範解答を最速で提出すること」。しかし、このスタンスがBCGでは必要とされていなかったのだ。

「自分の見解を持てるようになりたいと思って転職したはずが、そこに近づいてさえいませんでした。BCGが求めているのは期待値に100%応え、そこに自分なりの見解を例えば20%プラスして出す120%の回答。この20%があってこそ、私が手掛けた価値ある仕事になる。クイック&ダーティーな回答は求められていませんでした」

この気づきをきっかけに彼女は、アナリストなど、第三者から得た情報だけに頼って回答を導き出すことを止める。そして、独自の調査やインタビュー、非公式情報からも情報を吸い上げ、さらには海外のエキスパートに連絡して話を聞くなど、新たな仕事の仕方を模索した。

「最初は、え?と思いましたよ(笑)。まだコンサルタントとして働き始めたばかりなのに、自分の意見を出すって、いったいどうしたらいいのって。でも、とにかくこれまでのマインドセットを一度リセットするしかないと思ったんです」

体にしみついた仕事スタイルを捨てて、新しい方法を見出すことは簡単ではなかった。本当にこの提案でいいのか、と自問する毎日。あまりの厳しさに「戻りたい」と思ったこともあったという。

それでも、いまだこの場所にいるのはなぜかと聞くと、「上手くいった時、何よりも大きな評価をもらえたから」と彼女は答えた。

さらに、「次はこうしてみたら」、「ここをさらに工夫するとよい」などの的確なフィードバックにより、次のステップを常に考えることができたことも、BCGで働く原動力となったという。

「ここでは、耳が痛いほどに課題点を的確に指摘されます。でもそれによって自分を見つめ直し、次第に自分自身で課題に気づくことができるようになる。いいサイクルが回っているんです」

コンサルタントの仕事は、想像していたほど「スマートではなかった」と笑う彼女。

泥臭く自らの手足を使って、多方面から情報を集め、分析し、回答を導き出す。そうして初めて彼女は、自らの視点を手に入れた。そして、業界のプロフェッショナルであるクライアントと向き合えるコンサルタントに成長することができたのだ。

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「どこで尖りたいの?」自問は続く


今後はどのようになっていきたいかと聞くと、「自身の金融スキルを活かして、クライアントの戦略的パートナーになりたい」と、箕浦は答えた。

仕事の進め方は変えたが、これまで培ってきた金融の知識やM&Aなどのスキルは、彼女の軸になっている。M&A領域では、社内からも専門スキルを教えてほしいというニーズが高く、最近では社内講座を開くなど、金融ナレッジの共有にも力を注いでいるという。昨年開いたオンライン講座では約160人もの参加があったというから驚きだ。

「投資銀行出身の女性メンバーと二人で主催した講座では、M&Aにおける財務モデルの作成などを紹介しました。こうしたスキルをメンバーと共有することで、BCGの提案力が底上げされます。さらに、私たちも金融領域に囚われず、新たな挑戦に踏み出すことができるんです」

BCGには講習会や勉強会が数多く存在するという。例えばジュニアコンサルタントがテーマを決めて、シニアを巻き込みながら開催する勉強会。さらにこれをどう実案件に活かしていくかを議論する会。また、案件のトレンドを盛り込んだケースシェアリングの会など。

面白いのは、どれもトップダウンの開催ではないということだ。

メンバーから積極的にナレッジ共有をする。その文化はどこから生まれるのだろうかと疑問に思っていたが、その答えが箕浦の言葉の中にあった。

「私たちは、もっとよい提案ができる組織になるために、そして、自分自身が持っている知識に縛られず次に進むために、自ら新陳代謝を起こしているんです」

今持っている技術、能力に縛られない文化。自分自身の価値を見つけ、それを最大化するために、生まれ変わることをいとわない文化がBCGにはあった。

近頃は上司に「箕浦はどこで尖りたいの?」と聞かれるという彼女。もちろん金融スキルを活かしていきたいという思いはある。その上でインパクト・インベストメントの領域で新たな挑戦をしたいという思いも高まりつつある。

価値ある自分であるために、彼女はここからどのような色を放つのか。

BCGはパーパスに「Unlock the Potential.」を掲げている。クライアント、社会、そして社員の可能性を開花させることこそが、BCGの存在意義。彼女の姿からそれを強く感じた。

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Promoted by ボストンコンサルティンググループ | text by Miharu Kasai | photographs by Shunichi Oda | edit by Kanae Umeda

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