多くの人が転職を避け、会社に長く勤め過ぎてしまうのもそれが理由だ。あるいは、寝ている間に次の転職先が舞い込んでくることを願って何カ月も無駄にしたり、最悪の場合は満足できないのに新たな仕事に就いてしまったりする。
しかし、こうした間違いを犯す必要はない。いくつかシンプルなステップを踏むことで、転職について短期間で考えを明確にすることができ、キャリアをようやく前進させて新たな楽しい仕事に就けるようになる。
ここで挙げる方法では、情報収集のための面談を何度も設定する必要がない。こうした面談を行うとさらに混乱してしまう場合もあるため朗報だ。
1. 厳しい問いに答える
今の仕事に全く満足できていない場合、逃げたいと思うことは理解できる。しかし、何かから逃げるのではなく何かに向かって前進する必要がある。キャリアに満足できないことを解決したいと真に願っている場合はなおさらだ。
このためには、何を変えたいのか、何を改善する必要があるのかの核心に迫るような厳しい問いに答える必要がある。
こうした問いには「現在のキャリアで不満な部分は何か?」などがある。今の仕事内容や仕事環境、会社の商品、サービス、顧客などについて考えること。次に、キャリアの中で取り組んだプロジェクトや物事で、最もわくわくしたときのことを考える。
どのような環境であれば自分が最も輝けるだろうか? どのような会社なら誇りを持ち、わくわくした気持ちで自分の雇用主を紹介できるだろう? こうした会社はどのような取り組みをしている企業だろうか?
2. 会社をいろいろ見てみる
こうした質問に答える時間を取ったら、今度は自分に適した次の役割を明らかにするため“ウインドーショッピング”をすべきだ。これは服のウインドーショッピングと同様、すぐに応募しなければというプレッシャーを持つことなく、いろいろな仕事を見て回ることを指す。
私は自分の顧客にこの考え方を指導している。顧客はこれにより、履歴書を提出するためだけに職務内容記述を読む以上のことができるようになる。仕事のウインドーショッピングを通し、どのような仕事があるかを楽しい方法でじっくり見ることが強いられ、自分が持つ選択肢について認識を深めるとともに関心が持てる役割や会社を絞り込める。