エンゲージメント維持の「秘策」
ANAのプレミアムステイタスには「ブロンズ会員」、「プラチナ会員」、最上級の「ダイヤモンド会員」があり、優遇サービス内容が異なる。そしてそれぞれのステイタス獲得には、必要なプレミアムポイント数が設定されている。
プレミアムポイントとは、同社ホームページによれば、「1年間に利用したANAグループ、スター アライアンス加盟航空会社およびスター アライアンス コネクティングパートナー運航便の搭乗分について、マイルとは別に積算されるポイント」のこと。つまり「ステイタス」獲得のために貯めるポイントだ。
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翌年1年間のプレミアムステイタスは、1年間で積算されたポイント数によって決まる。注意すべき点は、「搭乗分について」のみが積算の対象となっていたことだ。そのため、いくらANAカードを利用しても、飛行機に乗らない限りプレミアムポイントは貯まらない。
つまり今までは、飛行機に乗ることでしかステイタス会員に認定されなかった。これに対し、今回の「プレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ」は、従来の方法に加えて「3つの条件」を満たせば、搭乗回数が少なくてもステイタス会員になれる。「ステイタスが落ちる」という不条理をカスタマーに感じさせず、エンゲージメントを維持するためのANAの「秘策」なのである。
「3つの条件」、難易度は?
その「3つの条件」とは、1. ANAグループ運航便利用分による1年間のプレミアムポイント獲得数、2. ANAマイレージクラブのサービス利用数、3. ANAカードそして「ANA Pay」決済額の総額、である。それぞれに期間が設定されている。
特記すべきなのは、唯一搭乗を条件とする「1. プレミアムポイントの獲得数」について、従来必要だったポイント数の半数ほどでよいことだ。たとえば、ブロンズ会員は通常3万ポイントが必要だが、チャレンジでは1万5000ポイントで条件1をクリアできる。