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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介


CRAFTSMANSHIP


KINKIMETAL キンキメタル産業


本社:大阪府大阪市淀川区
設立:1952年
従業員数:21名
代表:堀内照弘

金属スクラップを自在に再生させる錬金術師

レアメタルのリサイクラー。国内有数の電気炉による熔解精錬技術を生かして、特殊金属スクラップを再生させることで、循環型社会の形成に貢献している。

一般的にレアメタルは、他の金属と混ぜ合わさった合金の形で利用されることが多い。しかし、合金は形状や成分などが多種多様で、選別が難しかったり、元素の抽出に高いコストがかかったりと、リサイクルが困難なものが少なくない。引き取り手がない場合、希少価値が高いレアメタルが海外に流出してしまう。また、路盤材などに混入されて失われてしまう状況となっている。

キンキメタル産業は、こうした使用困難な特殊金属スクラップを回収して、配合・熔解することで、レアメタル含有の再生合金を製造。成分表とあわせて、特殊鋼メーカーに提供するまでの一貫体制を構築している。

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長年にわたって職人がノウハウを蓄積・継承してきたことで、多種多様な金属スクラップを自在に組み合わせる独自の配合・精錬技術を保有。これによって、顧客の要求に応じた成分値の合金をつくりだすことができる。

REASONS FOR SELECTION

他社では扱うことができない金属スクラップも回収し、再生合金を自在に生み出すことで、レアメタルの海外流出を防止し、循環型社会の形成に貢献していることを評価した。


JUST ジャスト


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本社:山形県上山市
設立:1950年
従業員数:77名
代表:岡崎淳一

唯一無二のダイヤモンドめっき

めっき処理の高度な技術を有する町工場。金属表面にダイヤモンドをコーティングするめっき技術のなかでも、ダイヤモンドの大きさが異なる3層の皮膜形成という独自の特殊技術をもつ。同技術は、手術器具への応用が進められており、製造業だけではなく医療業界からも注目が集まる。

例えば、先端の内側にダイヤモンドめっきを施したピンセットは、つかんだら離さないという高い滑り止め効果を誇る。マイクロサージャリーと呼ばれる繊細な作業が要求される手術現場での活躍が期待され、海外でも売れ始めている。

同技術は、「UDC(ウルティメイトダイヤモンドカーボンナノチューブ)Plating」ブランドとして展開し、アメリカ、ドイツ、スイス、シンガポールなどで特許を取得。医療用ロボット向けの手術器具としても展開し始めている。

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ダイヤモンドめっきの技術は、手術用ピンセットなど医療現場での活躍が期待される。2015年には、R&Dセンターも開設し、新たな技術開発に注力。センターは、国家資格「めっき技能師」試験の実技会場としても使用される。

REASONS FOR SELECTION

めっき処理を手がける事業者が減りゆくなか、職人の高い技術力を生かした独自のダイヤモンドコーティング技術を生み出し、新しい領域を開拓していることを評価した。


FRONTEIR MEISTER


MITAKA KOHKI 三鷹光器


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本社:東京都三鷹市
設立:1966年
従業員数:95名
代表:中村勝重

NASAも導入の技術開発力

創業以来、精密な天文機器や宇宙観測機器を開発し、国内外の多数の宇宙開発プロジェクトに携わってきた。ブラックホールやオゾンホールを発見した観測機器も手がけている。1983年には、大手のテレビ製造会社をおさえて、三鷹光器の特殊カメラをNASAがスペースシャトル・コロンビアに採用した実績をもつ。

宇宙開発で培った技術は、医療や産業界に応用。脳神経外科向けの手術用顕微鏡では、北米で50%強のシェアを有する。特に強みをもつのが測定技術で、産業界では、同社開発の「ポイントオートフォーカス法」が三次元表面性状の国際規格「ISO-25178」に命名、ISO 25178-605として登録されている。

なお、これまでに同社が取得した特許は海外で約250件、国内で400件にのぼる。

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現在は手術用顕微鏡など、医療機器や産業機器が事業の屋台骨。エネルギー領域にも進出し、太陽光を熱エネルギーに変えて利用する蓄熱システムの研究開発も推進している。

REASONS FOR SELECTION

天文機器で培った技術をもとに、多くの宇宙開発プロジェクトを支え、さらに、医療や産業界でも活躍。特定分野にとどまらず、新しい市場を切り開いてきた実績を評価した。

文=フォーブス ジャパン編集部

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