企業がコンサルタントを正社員にしたがらない5つの理由

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私は先日、変更管理のコンサルタントから次のような質問を受けた。

「フルタイムで働く社員以外の人は、どのようにすれば経営レベルの採用候補者として考えてもらえますか? 組織の正社員であることが暗黙の要件なのでしょうか?」

コンサルティング(または派遣やフリーランス)は一般的に、正社員になるための入り口として効果的だ。企業へのコンサルティングは長期にわたる双方向の面接プロセスとして機能することがあり、企業はあなたを雇うとどうなるかや、あなたの会社にとっての価値を実際に確かめることができる。

しかし、部署やさらには組織全体を動かす経営陣レベルのポジションでは、長期的にコンサルティングをしていることで不利な立場に置かれることがある。

私がかつて非営利組織のトップの人材を探したとき、最終候補の1人は独立非営利コンサルタントとして10年ほど似たような企業を相手にコンサルティングをしていた。彼女の経歴は採用委員会の関心を引いたが、彼女は最終的に採用されなかった。

最終候補者リストの他の候補者らは全員、他の非営利組織の従業員で、採用委員会はコンサルタントの候補者について従業員の候補者にはない懸念を持っていた。

社内勤務に戻り、しかも上級職に就きたいと考えているベテランのコンサルタントは、次の5つの疑問に答え、事前にこうした懸念に対処しておこう。

1. なぜどの企業も正社員で雇わなかったのか?


先述のコンサルタントの候補者は非営利事業でさまざまな経験をしていたため、望ましい候補者だった。しかし、それほど優秀ならばなぜ他の顧客企業に採用されなかったのだろうか?

顧客は彼女を雇おうとしたが、彼女はその時点で会社勤めを嫌がったのかもしれないし、内定条件や提示された役割が適切ではなかった可能性もある。これらは、社内勤務せず何年もコンサルティング業を続けている理由として正当なものだが、雇用主が不明な点を自分に有利に解釈してくれると思い込んではいけない。
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翻訳・編集=出田静

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