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2021.09.08 08:30

グーグルが広めた「心理的安全性」 日本企業に必要な4つの因子とは



「心理的安全性 4つの因子」

これら4つの因子を、いわば「ものさし」として、ご自身の所属するチームに当ててみてほしい。自チームの特徴や、伸ばすべき長所、カバーすべき弱みが見えてくるだろう。「どれも低い……」と感じられる場合は、まずは4つの土台となる「(1)話しやすさ」からアプローチすると良いだろう。

この4つの因子に基づいた心理的安全性とは、組織全体というよりも、組織の中のチームやグループの特徴・カルチャーと言える。人事異動の経験がある人であれば、同じ組織の中でも「異動後の部署は、かなり殺伐としているな」「前のチームと違って、今度のチームは意見が言いやすい」など、部署やチームによって雰囲気が大きく異なると感じたことがあるのではないだろうか。

日本の組織に導入するには?


「心理的安全性」については、ここ数年で国内でも経営行動科学学会などで研究発表・事例発表が行われるようになってきたが、圧倒的に欧米の研究が多い。日本企業に「成果の出る心理的安全性」を持ち込むには、どうしたらいいのだろうか?

日本、アジア(韓国、中国)、そして欧米(英国、米国)の文化差を「国民性の指標」と言われるホフステッド指数で可視化すると、次図のようになる。


日本は赤棒・世界平均は紫線。出典: GEERT HOFSTEDE Dimension data matrix (2015版) 

日本は、アジア圏である中国や韓国と「長期的視点」では類似しており、「権力格差傾向」「不確実性の回避」は韓国と近いスコアが見られる。また、アメリカとの違いをピックアップすると、「権力格差傾向」「男性的社会傾向」「不確実性の回避」「長期的視点」が高く、一方で「個人主義傾向」「快楽志向」が低い点が挙げられる。

「心理的安全性 4つの因子」の観点から、これらを眺めると、日本企業への心理的安全性導入の課題が明確になる。

(1)話しやすさ:「権力格差傾向」がやや高く、「個人主義傾向」が低いことは、忖度を生みやすく、率直な意見を表現するハードルが高いことを示す。

(2)助け合い:「個人主義的傾向」が低いこと、つまり「集団主義」的な傾向は組織やチームのための「助け合い」が起こりやすいという観点では歓迎できるだろう。一方で「快楽志向」が低い、つまり欲望や衝動をコントロールする度合いが高いことからは「助けを求める」べき個人が、周囲に助けを求めにくい土壌と言えるだろう。
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文=石井遼介 編集=長谷川寧々

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