ServiceTitanは先日、Tiger Globalとセコイア・キャピタル・グローバル・エクイティーズが主導したシリーズFラウンドで、5億ドルを調達したことを明らかにした。同社の評価額は83億ドルに達し、2018年11月に実施した前回ラウンドの評価額16.5億ドルの5倍に拡大した。
「住宅や商業施設向けの補修サービスは、派手さはないが、重要度は非常に高い。パンデミックを受けて、自宅における健康や安全の重要度が高まる中で、当社のサービスの需要は伸びている」と、ServiceTitanのCEO、Ara Mahdessianは話す。Mahdessianは、2012年にVahe Kuzoyanと同社を設立した。
ServiceTitanの事業は拡大を続け、ARR(年間経常収益)は前年対比50%増となる2億5000万ドルを突破した。顧客数は7500社と、2018年に評価額が10億ドルに達したときから3倍に増えた。カリフォルニア州グレンデールに本拠を置くServiceTitanは、買収も積極的に進め、最近では害虫駆除企業ServiceProを傘下に収め、社員数は1600名を超えた。
同社は、フォーブスが優れたクラウドコンピューティング分野のスタートアップを表彰する「Cloud 100」に昨年9月に選出されていた。
MahdessianとKuzoyanが語る創業ストーリーは、ドキュメンタリードラマにふさわしい内容だ。2人ともアルメニアから南カリフォルニアに移住し、同国出身の大学生向けに開催されたスキー旅行で仲良くなった。2人は、住宅の補修を手掛ける職人だったお互いの父親について語りあった後、2013年にServiceTitanを設立した。創業当初は、ロサンゼルスのアルメニア人コミュニティの間でサービスを広めたという。