女性のほうが、マスク着用への抵抗感も大きいようだ。それで、ワクチン接種後も、実店舗での買い物を控える可能性があるのかもしれない。ファースト・インサイトの調査では、「ワクチン接種後も、マスクを着用し続ける」と回答した割合が高かったのは男性のほうだった。
ベビーブーマー世代の男性は60%以上、X世代(1965年~80年生まれ)は65%、ミレニアル世代は61%、Z世代は51%が、ワクチン接種後もマスクを着用するつもりだと回答した。それに対して、マスクを着用し続けると回答した女性の割合は、ベビーブーマー世代は56%、X世代は48%、ミレニアル世代は45%、Z世代は39%という結果だった。
こうした結果が示しているのは、各小売店は、パンデミックの有無を問わず、「男性より女性のほうが買い物をする」という先入観にとらわれるべきではないということだ。ファースト・インサイトは、以前に行った調査でも、同様の傾向があることを明らかにしているが、パンデミックがこの事実をよりいっそう強調するかたちとなった。
この調査が信じられないというのなら、顧客に話しかけ、実際に彼らのプランを聞いてみると良いだろう。
ボイス・オブ・カスタマー(消費者の声)データを活用する重要性がこれほど高まった時代を筆者は知らない。経済が再開し、人々が出勤したり旅行に出かけたりするようになったとき、顧客がどんなものを購入しようと考えているかを探り出そう。ルームウェアが売れなくなる可能性もあれば、引き続き流行する可能性もある。どちらの可能性についても、そう主張する記事が存在している。
小売店は今後しばらく、生き延びる可能性を少しでも高めるために、マーケティング・メッセージや品ぞろえ、価格設定、小売体験を通じて顧客とより良い結びつきをつくるにはどうすればいいのか、その方法を見つけなければならない。また、あらゆる年齢に関して、男性客の割合が増えることにも備える必要があるだろう。