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建物の火災は、人命という意味でも金銭的な意味でも、甚大な被害をもたらしかねない。火災の拡大を防いで被害を最小限に食い止めるには、失火を早い段階で抑えることが必要だ。

そこで、最新の火災対策としてロサンゼルス市消防局が導入したのが、「Thermite RS3(サーミットRS3)」。ずば抜けた性能を誇る消防ロボットである。

毎分1万リットルの水を噴射


これはリモコン操作で自走するロボットで、毎分1万リットル近くの水を一気に噴射できる。従来のやり方よりも消火能力ははるかに高い。何よりも、消防士の負傷リスクが大幅に低減するのだ。

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卓越した人命救助能力を持つこの消防ロボットを製造したのは、Howe & Howe Technologies。工業分野の複合企業テキストロンの子会社で、メイン州を拠点としている。

消防ロボットの重量は1台1600キログラムで、最高時速13キロメートルで走行可能だ。36馬力のディーゼルエンジンを搭載していて、消火活動を給油なしで20時間続けられる。

本体に接続したホースは伸縮可能なので、Thermite RS3は左右に300フィート(約91メートル)、前後に150フィート(約45メートル)移動しながら消火活動を進められる。また、毎分9500リットルという放水量を持つノズルを備えている。

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市内の火災にも投入


ロボットは、ウエストポーチのような形状のリモコンで操縦する。リモコンには画面が付いているため、大量の煙の中でも正しい方向に走行させることができる。操縦している様子は動画でご覧願いたい。


Thermite - Firefighting Robot

ロサンゼルス市消防局の隊員は、消火活動を効果的に行うべくThermite RS3の操作訓練を受けてきた。2020年10月13日(火)には、市内の火災にもThermite RS3が投入されている。

Thermite RS3の消火能力はほかを圧倒している。将来的には、巨大な商業ビルや木造建造物の火災、森林火災、タンクローリーの炎上にも投入されるようになるだろう。この斬新な消防ロボットが初めて出動した様子は、動画で確認できる。


RS3:Robotic Firefighting Vehicle

(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載したものです)

翻訳=加藤今日子 編集=石井節子

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