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Joe Raedle/Getty Images

ドナルド・トランプ前米政権が科学政策の立案をめぐり政治介入したとされる問題について、ホワイトハウスが調査を始めることがわかった。ジョー・バイデン政権は新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、米国の政策を科学界で主流の考え方に基づいたものにする姿勢を打ち出している。

ホワイトハウスの科学技術政策局(OSTP)が29日、連邦各機関に書簡を送り、現行の科学技術政策を再点検し、立法措置につながっていた可能性のある政治介入がなかったか洗い出すよう求めた。

この書簡について最初に報じたニューヨーク・タイムズによると、たとえ調査の結果、政治介入があったと結論づけられたとしても、トランプ政権時の当局者が責任を問われたり、罰則を科されたりする可能性は低いという。

OSTPのジュリア・クリーガー報道官はフォーブスの取材に、各機関には4月2日までに調査委員会の委員の推薦を要請したことも明らかにした。

トランプは新型コロナに関して、効果が証明されていないばかりか危険ですらあるような治療法を繰り返し勧めたり、現状について虚偽の説明を押し通そうとしたりした。たとえば任期最後の数カ月、実際は感染者数が連日過去最多を更新していたのに、新型コロナは「峠を越した」と何度も主張した。また、ソーシャルディスタンスやマスク着用を義務づけないイベントもたびたび開催した。

これに対して、主流派の科学に対する国民の信頼回復を重要な目標に掲げて当選したバイデンは、就任初日に連邦施設でのマスク着用を義務づける大統領令に署名するなど、政策の転換を進めている。バイデンは、トランプ政権下で離脱した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への復帰も決めている。

このほか環境保護局(EPA)も、トランプ政権下で行った大規模な規制緩和について、政治の介入がなかったか調査している。化石燃料業界の有力な支持者であるトランプは、人間の活動が地球温暖化に与えている影響は科学界でコンセンサスになっているほど大きなものなのか、懐疑的な見方を示していた。

編集=江戸伸禎

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