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Photo credit should read Costfoto/Barcroft Media via Getty Images

フードデリバリーや配車サービス分野で上場を目指す動きが相次いでいる。欧州ではアマゾンが出資する英国発のフードデリバリー企業「デリバルー(Deliveroo)」が4月の上場の準備を進めている一方で、中国の配車サービス大手の「滴滴出行(Didi Chuxing)」も、早ければ今年の夏に大型のIPOを実施すると報じられている。

ブルームバーグは3月19日、現在約620億ドル(約6兆8460億円)の評価を受けている滴滴出行が、IPOにより90億ドルもの資金を調達する可能性があると報じた。この上場が実現すれば、同社の最大の出資元の1社であるソフトバンクにとっても好材料となるだろう。

滴滴出行とソフトバンクは、配車サービスがパンデミックによる打撃から徐々に回復している中で、IPOを検討している模様だ。一方で、ウーバーなどの他の配車企業は、事業をパンデミック前のレベルに近づけるのに苦労している。

滴滴出行は、ロシアと南アフリカに進出してサービスを拡大しており、ラテンアメリカでも事業を拡大している。これ以上の拡大、特に欧州市場への進出には、多額の資金が必要となる。同社の収益の大半は、母国である中国市場が占めている。

滴滴出行は自動運転テクノロジーに積極的な投資を行っており、今年に入り同社の自動運転部門は、3億ドルを調達していた。

一方で、インドのEconomic Timesの報道によると、インドのフードデリバリ企業「Zomato」もIPOを視野に入れているという。Zomatoは、2月に2億5000万ドルの資金調達を行ったばかりで、企業価値は54億ドルとされていた。

フードデリバリー分野の企業や投資家たちは、デリバルーのロンドンでの動きを注視している。同社は先日、一部の投資家がIPOを支持しないと表明したのを受けて、株の売り出し価格を変更したが、これは、英国政府による規制で、ギグワーカーの処遇が変化することへの懸念を示すものだ。

ここ最近、ギグエコノミーに対する規制が注目されており、英国では最高裁の判決によって、7万人のウーバーのドライバーが社員に分類されることになった。この判決は、ビジネスを行う上での多くの追加コストを意味し、ウーバーに限らず英国内の他の企業に対する異議申し立ての門が開かれる可能性がある。さらに、類似した動きが他の地域にも広まる可能性がある。

編集=上田裕資

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