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待望のアニメ化を実現した「やくならマグカップも」だが、テレビ放送といったカタチを取る以上商業的な勝算もある程度必要である。その点を井上部長に聞いてみた。

「今回の作品は、まず地元の人に喜んでもらい、そこから中部地方、全国へと盛り上がりを広げていくことが狙いです。弊社としてもやはりある程度の数字は必要ですし、多治見市さんとしても観光事業として、盛り上げていきたいと思っているはずです。そこで自治体と協力して作品を作り上げていくといったことを行っています」

本編についてはもともと原作の中で、観た人に実際に行動を起こしてもらえるような内容を意識して制作してある。例えば多治見という街をリアルに感じてもらえるように、また多治見を知っている人が見た時に思わず「あ、あそこだ」と言ってもらえるよう、実際の街が忠実に再現されている。



アニメでもこの原作のこだわりを引き継ぎ、さらに「行ってみたい」と行動を起こしてもらえるよう、原作以上に街をリアルにそして魅力的に再現している。日本アニメーションでは制作前に監督、脚本家、美術スタッフなどで多治見市を見て廻り「実際に神谷監督は多治見市を説明できるほど熟知している」という。

声優が実写で舞台巡りも


いっぽう舞台である多治見市では、アニメ化決定直後、地元関連団体が連携して2020年8月19日に「やくならマグカップも」活用推進協議会を発足。ロケの協力に加え、放送前からご当地モニターツアーの企画や、ロケ地マップ作成、また姫乃・三華・直子・十子の4人のメインキャラクターが舞台となったスポットを案内する「音声ガイドアプリRadiotalk」や実際のアニメキャラクターのVチューバーが舞台となったスポットを案内するなど、様々な観光企画を進めている。


「やくならマグカップも」活用推進協議会のホームページ

放送前から行政の協力があるからこそといった番組構成も興味深い。

「やくも」は、30分番組の前半15分が通常のアニメ。そして後半15分はメインキャラクター姫乃・三華・直子・十子の声を務める田中美海・芹澤 優・若井友希・本泉莉奈の声優4人が、陶芸を始めとする様々なことを実際のロケ地で体験し実写版「やくも」として放送する。多治見市が全面的に協力し、ロケ地を開放しているからできる異例の番組構成と言える。

文=横居拡

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