ビジネス

2021.03.30

ウォルマート、米企業以外のマーケットプレース参入を解禁へ

Scott Olson/Getty Images


最近では、ウォルマート米国部門のジョン・ファーナー社長兼CEOが、米国で製造・栽培・組み立てが行われた商品に2億5000万ドル(約270億円)を投資すると発表した。ファーナーは、地元で調達された新たな良い商品を見つけたいと考えている。

これは、米国で新たに雇用を創出することにもなる。ウォルマートのこの新たな称賛すべき取り組みは、外国から安価で競争力のある商品を調達することとは相反しない。筆者の意見では、この2つの取り組みは互いを補完し、消費者の異なるニーズを満たすことができるものだ。

現時点では、ウォルマートの経営陣は米消費者のニーズを意識している。バイデン政権により、数百万人の消費者に巨額の救済策が与えられてはいるものの、米経済にはまだインフレ圧力の脅威が残っている。ウォルマートは、中国の製品をマーケットプレースで提供することでその圧力を食い止めるのに一役買っている。

同社のマーケットプレースに登録している販売業者の数は公表されていないが、市場調査会社マーケットプレース・パルス(Marketplace Pulse)は8万社ほどと見積もっている。ウォルマートがネット上で販売している商品は8000万点を超えている。筆者は、新たに追加される業者の75%が中国企業になると見積もっているが、欧州や英国などの企業も参入することは確実だ。

こうした取り組みを進めることで、ウォルマートは現在新たな成長を遂げようとしている。それは同社にとっても、経済全体にとってもプラスになるはずだ。

翻訳・編集=出田静

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