レストランランキングの拡張に見る、ローカルガストロノミーの未来

左より「メゾン・ドゥラ・ナチュール・ゴー」の福山剛氏、「ヴィラ・アイーダ」小林有巳氏、「チェンチ」坂本健氏、「傳」長谷川在佑氏、「ヴィラ ・アイーダ」小林寛司氏


ランキングの常連で、今年7位に入った「フロリレージュ」の川手寛康氏は、東京に店を構えるものの、地方のレストランの監修を多く手がける。そこには、「自然に近く、一次産業との繋がりが深い地域に魅力を感じる。文化と個性は切っても切り離せないもの。『地域を表現』するという縛りがあることで、オリジナリティが表現しやすい」という考えがあるようだ。

一方で、東京という「地方」のメリットも感じている。それは、国内外への広い発信力とつながりだ。「東京は世界中のアートや音楽など、色々な文化やエネルギーが流れ込む場所です。自然の代わりに、その中で感じたことを表現する料理を出していくのが自分のスタイル」と、「地方としての東京」の魅力の形について語った。


「フロリレージュ」川手寛康氏

コロナ禍は、社会全体に、そして飲食業界に大きな変化をもたらした。数年後に振り返ったときに、今年が、コロナがもたらしたローカルガストロノミー元年と言えるようになっていくのか、注目していきたい。

51〜100位にランクインした日本の店は以下の通り。

51. すぎた| 東京
53. Quintessence | 東京
54. Il Ristorante Luca Fantin | 東京
57. 鮨さいとう | 東京
64. Villa Aida | 和歌山
71. 天寿し 京町店| 北九州
83. ete | 東京
85. Sugalabo | 東京
91. Cenci | 京都

文=仲山今日子

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