ペロトンとの提携によってアディダスは、成長著しい、熱心な在宅フィットネス愛好者のコミュニティに食い込む手段を得た。新型コロナウイルスのパンデミックの中で、ペロトンは飛躍的な成長を遂げており、登録メンバーは世界で440万人に達している。
インクルーシブな姿勢の強調
より幅広いサイズ展開に注目し始めたフィットネス・ブランドは、ペロトンとアディダスだけではない。フィットネスウェアの販売を手がけるアスレタや、ターゲットの独自フィットネス・ブランドである「All In Motion」はサイズ展開を拡大しているほか、マーケティングや店舗内に展示されるマネキンもより多様な体型を採用する取り組みを進めている。フィットネス・ブランドのSuperfit Heroは、7Xまでサイズ展開を広げている。
こうしたサイズ展開の動機を尋ねると、メールで回答したペロトンの広報担当者は、同社とアディダスが共に「インクルーシブな姿勢とコミュニティを心に留めている」点を強調し、「全世界に広がるアディダスとペロトンのフィットネス・コミュニティの活気や多様性に触発されたものだ」と付け加えた。
また、ペロトンの人気インストラクターで、今回のアパレル製品ラインの開発にも関わったコーディ・リグスビーはこう述べている。「私たちは今回のアパレルアイテムに、私たちが支持する価値観を反映させたいと考えた。私にとってそれは、一般に『ノーマル(普通)』とされる規範に従うものではない」