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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

各界のCEOが読むべき一冊をすすめるForbes JAPAN本誌の連載、「CEO’S BOOKSHELF」。今回は、アドバイザーナビ代表取締役社長の平 行秀が「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」を紹介する。


上司や先輩の機嫌を損ねないために仕事を引き受けて、自分の時間を犠牲にしたり、忙しすぎて心や体がすり減っていたりしていませんか。

「エッセンシャル思考」とは、より多くのことをやり遂げるのではなく、正しいことをやり遂げる技術のことです。「より少なく、しかしよりよく」を追求すれば、最小の時間で、本当に重要なことを見極めて選び、最大の成果を上げることができます。その結果、後悔なく、本質を生きることができるでしょう。

私が証券会社に入社した2011年は、3月に起きた東日本大震災の影響に加えて、欧州の債務問題が深刻化し、世界景気は減速。円高の進行もあって、日本の株価は1982年以来29年ぶりの安値まで下落していました。

証券業界では生き残りをかけた戦いが熾烈となり、私のような新人証券マンであっても、新規顧客開拓や預かり資産の増額など、やるべき課題は多く、目の前の仕事をこなすだけで精いっぱい。そんな日々が3年ほど続いたころ、通常業務のほかにさまざまな役職を任されるようになり、新たなプレッシャーを感じていたときに見かけたのがこの本でした。

気づけば、職場には無駄がたくさんあります。仕事によっては、それが上司のためのものであって、自分のためではないものも多いでしょう。わかっていても断れず、言われるがまま仕事を受けて、その結果、パンクしそうになるのです。

実際、私もそうでした。しかし、「大切なものを見極め、本質以外のものを断り、最大の成果を出す」という、このエッセンシャル思考を知ってからは、ものごとの本質をとらえ、自分のやるべきことに集中し、無駄なものはそぎ落とすよう、より強く意識してきました。

支店営業だった私がロンドン留学や、退職後に香港で投資ファンド事業に携わるなどの経験とチャンスを得られたのは、エッセンシャル思考が自分の核になっていたからだと感じています。

起業して、こなすべき業務も桁違いに膨大になったいま、その重要性はさらに増しています。よりよい選択と集中ができなければ、会社を本質へと導いていくことはできません。

皆さんもまず、やるべきこと、そして、やらないことを選んでみてください。それさえ決めてしまえば、タスクは減り、仕事に集中できるはずです。間違いなく、仕事の効率も上がるでしょう。上手な断り方も、この本が教えてくれます。

「何でもやってくれるいいやつ」は、残念ながら、あなたの評価に結びつきません。「本当に重要なのは何か」と問い続け、もっとシンプルに、そして、自分らしく、強く生きているあなたが必要なのですから。


たいら・ゆきひで◎野村證券に新卒で入社。富裕層向け資産運用アドバイザー業務で多くの業績を残し、派遣先のロンドンで新規ビジネスの立ち上げを行う。同社退職後、香港で投資事業を立ち上げ、2019年、アドバイザーナビを設立。

構成=内田まさみ

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