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英不動産コンサルティング企業ナイト・フランク(Knight Frank)の最新の住宅価格指標によると、世界の住宅価格は現在、ここ3年ほどで最高の伸びを示している。

分析対象となった56の国・地域のうち昨年住宅価格が上昇したのは89%で、増加率は平均5.6%だった。2019年の平均上昇率は5.3%だ。

その中でも、特に成長率が高い市場はいくつかある。住宅価格指標が4四半期連続でトップとなったトルコでは、2019年第4四半期から2020年第4四半期の間に住宅価格が約30%上昇している。2番目に上昇率が高かったのはニュージーランドの19%で、3位はスロバキアの16%だった。

住居の価格は米国でも上昇している。ランキング7位に入った米国の昨年の住宅価格の成長率は10%だった。

こうした傾向は全ての市場に共通しているわけではない。溝が生じている地域としては、欧州がある。オーストリア(10%)やドイツ(8%)、フランス(6%)では住宅の価格が着実に成長したが、イタリアは1%成長しスペインは2%低下するなど、南欧では比較的停滞した状態が続いている。

欧州以外で価格が大きく落ち込んだのはインドで、3.6%縮小していた。また、モロッコの住宅価格は3.3%下がっていた。

ナイト・フランクは、住宅価格が大半の市場で上がっている要因は複数あるとし、その中でも特に低金利による需要の増加を挙げた。また多くの市場では、売り主が売却後の住居を確保するまで住宅の販売をためらっていることから、供給水準が逼迫(ひっぱく)している。

さらに、新型コロナウイルス感染症の流行による移動制限も影響を与えてきた。一部の国内の購入者は自らの生活様式を見直すようになり、在宅勤務に適した選択肢や屋外のスペースがある住居を求めるようになっている。

2020年に住宅価格の上昇率が高かった上位8カ国は次の通り。(かっこ内数字は前年と比べた住宅価格の変化、2019年第4四半期と2020年第4四半期を比較)

1位 トルコ(30.3%)
2位 ニュージーランド(18.6%)
3位 スロバキア(16.0%)
4位 ロシア(14.0%)
5位 ルクセンブルク(13.6%)
6位 ポーランド(10.9%)
7位 米国(10.4%)
8位 ペルー(10.3%)

翻訳・編集=出田静

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