高級バッグ・服を販売するプラダの売り上げと利益は昨年末、中国などアジア諸国での好調な業績が追い風となり、コロナによる昨年前半の落ち込みから回復。この好ましい傾向は2021年に入ってからも続いている。

また同社は、2019年と比べて昨年3倍以上に成長したネット販売の恩恵も得ている。プラダは昨年、新たな主要市場でネット通信販売を立ち上げウェブサイトを改装していた。

プラダ創業者夫妻の息子でマーケティングを率いるロレンツォ・ベルテッリは「当社は成長軌道のほんの始まりにいて、まだ非常に大きな可能性が秘められている」と述べた。

パトリツィオ・ベルテッリCEOは「新型コロナウイルスの流行により、まだ130店舗が閉鎖されている。グループの2021年初めの業績はどちらにしろ非常に好調だ。これにより、新型コロナウイルス流行の最も危機的な段階が終わり次第すぐに事業が回復するとの自信が持てる」と補足した。

2020年後半は、国内の顧客による売り上げが観光客の不在の影響をほぼ完全に相殺した。昨年前半の売り上げは約40%落ち込んだものの、後半の持ち直しにより通期売上高は約29億ドル(約3200億円)となり、約24%の減少にとどまった。

昨年後半、プラダの総売上高の90%ほどを担う小売売上高の回復をけん引したのは中国全土(+52%)、台湾(+61%)、韓国(+22%)だった。日本と欧州は、観光客不足や長引くロックダウン(都市封鎖)に苦しんだ。

観光客の減少が打撃に


伊高級品ブランドのサルヴァトーレ・フェラガモは昨年、新型コロナウイルスの流行により、10年前にミラノで上場してから初めて通期営業損失を出していた。EBIT(利払い・税引き前利益)は2019年の約1億7900万ドル(約195億円)から約7400万ドル(約80億円)のマイナスに転じていたが、今年に入ってからは中国や電子商取引分野が好調となり売り上げが伸びている。

フェラガモ家が、グループのコロナ禍でのかじ取りとブランド刷新のために連れ戻したミケーレ・ノルサ副会長は、電話会議でアナリストに対し、中国での売り上げは2桁代の成長を維持することを期待していると述べた。

観光客に力を注いでいたサルヴァトーレ・フェラガモは、多くの店舗が空港内にあるため大きな打撃を受けており、昨年の総売り上げは33%減少。同グループの売り上げの半分以上はアジアが占めており、同地域での売上高は25.5%落ち込んだ。

同社は中国と韓国の両方で好調な成績を収め、2021年の最初の9週間では店舗で前向きな傾向が見られるとともに、ネット上での売り上げは86%跳ね上がったと報告している。

翻訳・編集=出田静

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