これについてはゼンガー・ニュースが最初に報道。バーチュオーソのグローバル広報活動部を率いるミスティー・ベルズは、トランプホテルが今月に推奨パートナーから外されたことを認めたが、その理由については明らかにせず、「当社の規則では、パートナーとの提携を更新しなかった理由について話さないことになっている。企業や関係者全員への配慮として、言及しないようにしている」と述べた。
理由が何であれ、バーチュオーソのリストから外れたことは、トランプのホテル運営・ライセンス事業にとっては痛手となるかもしれない。フォーブスの推定によると、同事業の規模は2019年から約2400万ドル(約26億円)縮小。さらにマイアミや欧州のゴルフリゾート事業も、約1億2000万ドル(約130億円)縮小した。
五つ星高級ホテルにとって、バーチュオーソへの加盟は最も名誉あるものとも言えるかもしれない。バーチュオーソが傑出している理由の一つは、厳格な審査にある。まず、優れた販売促進手腕と顧客サービスを提供する高級旅行アドバイザー2万人以上を厳選。同時に、約1400カ所のホテルやリゾートを含む約2000の推奨パートナーについて、極上の体験を提供し続けているかどうかを毎年評価している。
英世論調査会社ユーガブ(YouGov)の最近の調査によると、バーチュオーソ利用者の世帯年収は平均30万ドル(約3300万円)。ただベルズは、「バーチュオーソは富裕層だけのものではなく、旅行を大事にするすべての人のためのものだ」と説明している。
トランプホテルが推奨パートナーとしての地位を失った理由については、さまざまな可能性が考えられる。ベルズによると、バーチュオーソは旅行アドバイザーと宿泊客の両方からのフィードバックなど、さまざまな要素によりホテルを評価している。
宿泊客は旅行後1週間以内に、旅の体験を評価・レビューするよう依頼される。「私たちは、こうしたフィードバックを非常に入念に監視している。誰かがあまりよくないレビューを残せば、それを調査し、状況を評価できる」とベルズは語った。
ベルズによると、評価と契約は毎年行われるため「一度加盟したからといって、永久に加盟が続くとは限らない」という。
フォーブスはトランプホテルにコメントを求めたが、返答は得られなかった。