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アマゾンは3月23日、データ分析企業Tableau SoftwareのCEOを務めるアダム・セリプスキーが、同社のクラウド事業部の新しいリーダーに就任すると発表した。

現在54歳のセリプスキーにとって今回の抜擢は、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)への輝かしい凱旋となる。彼は、2016年にTableauのCEOに就任する前に、11年間にわたりAWSの幹部を務めていた。Tableauは2019年にセールスフォースに買収されていた。

セリプスキーは、2月にジェフ・ベゾスの後任としてアマゾンのCEOに指名されたアンディ・ジャシーの後任として、今年の第3四半期からAWSを率いていく。

ジャシーとセリプスキーは、かつてセリプスキーがAWSのマーケティングやセールス部門の幹部を務めていた時代に密接な関係にあった。

AWSはジャシーのリーダーシップのもとで、売上と利益を急増させてきた。パンデミックの影響でクラウドサービスへの需要が高まったこともあり、昨年の売上高は435億ドルと、前年比で約30%の増加となった。AWSの営業利益は135億ドル(約1兆4600億円)で、アマゾンの2020年の営業利益全体の3分の2近くを占めている。

セリプスキーにとっての朗報は、多くの大手企業がまだクラウドへの移行の初期段階にあることだ。AWSと競合のマイクロソフトのAzureやグーグルクラウドなどには、さらなる成長の余地がある。シナジー・リサーチ・グループが最近行ったクラウド投資に関する調査によると、市場規模は、わずか2年弱で2倍になっている。

セリプスキーの、アマゾンとTableauでの経験は彼にとって有利に働くはずだ。Greylockのパートナーのジェリー・チェンは「アダムは、この市場で最大のクラウド企業2社で働いたことのある数少ない上級幹部の1人だ」と述べた。

しかし、AWSとセリプスキーは、これまでの実績に甘んじることはできないだろう。シナジー社の調査によると、クラウド分野ではアマゾンとマイクロソフトが市場の半分以上を占めているが、Azureは勢いを増しており、2020年第4四半期に初めて20%の市場シェアを達成していた。

編集=上田裕資

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