初のデジタル開催で注目を集めた日本発スタートアップ5選
素晴らしい技術やプロダクト展示でアワード受賞をしたり、メディアから注目を集めた企業や有力なリード獲得に繋げた企業を、JETROのCES担当者の推薦で5社紹介する。
1:バンガードインダストリーズ【ロボティクス】
バンガードインダストリーズはAIが搭載されたセラピー型のコミュニケーション・ロボット「MOFLIN(もふりん)」を開発。Kickstarterでクラウドファンディングを実施していたが、今年の春の販売を目指して、開発を進めている。
主催者が実施するイノベーション・アワードのロボティクス部門で「Best of Innovation」というトップ受賞を達成、日本企業としては、トップ受賞は2年ぶりの快挙。また、米国テック系メディアEngadgetが実施するアワードのファイナリストとしても選出、国内外メディアより多くの注目を集めた。
評価されたポイントとしては、新規性とユニークさ。所有者との一連の意思疎通を強化学習し、コミュニケーションの方法を自ら学んでいく先端のAI技術、人々が可愛いと感じるサイズ感、動物的な反応、感情をベースとして成長し変化する生き物らしさをAIロボットというコンセプトとして体現している点、そしてこのようなテクノロジーが日常生活に馴染む点が挙げられる。
2:ファーストアセント 【スマートホーム】
人間が朝日を浴びることにより体内時計がリセットされる事をヒントに、赤ちゃんの起床就寝のリズム形成を助けることを目的としたベッドライト型のデバイス「ainenne(アイネンネ)」を開発、今年の3月に国内販売予定。CES 2021 スマートホーム部門でイノベーション・アワードを受賞。
アワード受賞及びオンライン上でのSEO対策として、「Babytech」というキーワードを会社概要冒頭に入れたことにより、メディアや企業からの問い合わせが多く寄せられた。また、そこから有力なリード獲得にも繋がった。
評価されたポイントとしては、圧倒的なユニークさ(赤ちゃんの泣き声を解析したいという万国共通のニーズに対し、研究と実績を積み重ねているアプリ・プロダクトである点)、世界150ヵ国、15万人の赤ちゃんのデータをもとに開発された泣き声診断アルゴリズム、世界初の睡眠指導ベッドライトという技術力。
3:クォンタムオペレーション 【ヘルス&ウェルネス】
医療とヘルスケアを専門とするIoTスタートアップであるクォンタムオペレーションは、糖尿病患者が血糖を計る際の負担を軽減する非侵襲血糖センサーの開発に取り組んでいる。同社は、世界初のノンストップモニタリングが可能な血糖値測定リストバンドを展示し、国内外メディアより注目を集めた。
米国テック系メディアEngadgetが実施するアワードのファイナリストとしても選出。同誌の記事によると、アメリカ人の10人に1人は糖尿病を患っており、指で刺すテストを必要としない継続的な血糖値モニターは、そのような患者にとって一大事であると高く評価。