米大統領専用機での恥ずかしい失態、過去にはバイデン以外にも

エアフォースワン(Noam Galai/Getty Images)

大国を率いる人物となると、あらゆる失態がカメラに捉えられ、数日や数週間、あるいはそれ以上にわたりその様子が繰り返し流されて、からかわれてしまう。米大統領専用機「エアフォースワン」のタラップでは過去60年間にわたり、歴代大統領が足を滑らせたり、つまずいたりといった失態をさらしてきた。

今月19日にはジョー・バイデンがそうした歴代大統領の仲間入りをした。バイデンはタラップを上った際に3回つまずき、地面に手と膝をつくと、すぐに体勢を戻して階段を最上段まで上り、振り返って敬礼した。

以下に、歴代米大統領がエアフォースワンで演じた中でも特に記憶に残る3つの失態を紹介する。

階段を滑り降りたフォード(1975年6月)




歴代大統領の失態の中でも最も激しくこき下ろされたのは、1975年の雨の日にジェラルド・フォード大統領が階段を滑り落ちたものだ。フォード大統領はエジプトのアンワル・サダト大統領との会談のためオーストラリア・ウィーンを訪問した際、以前から悪かった膝が原因で最後の数段を滑り落ちた。

大統領にけがはなく、本人は「転げ入ってしまい申し訳ない」と冗談を飛ばした。フォードは任期中、階段の上り下りでつまずくことが何度もあったため、人気コメディー番組「サタデー・ナイト・ライブ」でコメディアン、チェビー・チェースのネタとして繰り返し使われた。

トランプの靴にトイレットペーパー?(2018年10月)




トランプ大統領も2018年、エアフォースワンに搭乗時に恥をさらして話題を呼んだ。ミネソタ州ミネアポリスで中間選挙に向けた集会への参加を終え、ミネアポリス・セントポール国際空港で大統領専用リムジンを降りてエアフォースワンのタラップを上がった際、その靴の底には、トイレットペーパーのようなものが貼り付いていた。大統領に同行していた人物はその後、貼り付いていたのはトイレットペーパーではなく「水でぬれた小さな四角い紙切れ」だったと主張した。

タラップで3回つまずいたバイデン(2021年3月)




バイデン大統領は3度にわたりつまずいた後、最後にはいつも通り敬礼をしたものの、この失態は特に保守系メディアに痛烈にこき下ろされた。バイデンはジョージア州アトランタで起きたマッサージ店銃撃事件を受け、アジア系住民の代表者と面会するため同市へ向かっていた。

この3人以外にも、昨夏にはマイク・ペンス副大統領が副大統領専用機「エアフォースツー」のタラップで、バイデン大統領と非常に良く似た形でつまずいた。また2015年には、バラク・オバマ大統領がエアフォースワンから降りる際にタラップ上段で足を踏み外し、あわや大惨事となる場面もあった。

編集=上田裕資

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