ビジネス

2021.03.23

ロビンフッドが暗号通貨取引を拡大へ、ウォレット実装に意欲

ロビンフッドCEOのウラジミール・テネフ(Photo by Noam Galai/Getty Images for TechCrunch)

株取引アプリのロビンフッドは、暗号通貨の取引業務の拡大を計画しており、新たなコインを追加する可能性がある。

ロビンフッドCEOのウラジミール・テネフは3月18日に投稿したビデオの中で、「私たちは巨大な投資を行い、多くの人々を雇用したいと考えている。当社は迅速にそれを行い、新たなコインを追加するかもしれない」と述べた。

カリフォルニア州メンロパーク本拠のロビンフッドは、2018年に暗号通貨の取引機能をプラットフォームに追加した。しかし、そのビジネスが軌道に乗ったのは最近のことで、2月に同社は過去2カ月間で、新規の暗号通貨の顧客が600万人増えたことを明かしていた。

2020年の、同社の暗号通貨取引部門の新規顧客数は、月平均で約20万人だった。ロビンフッドのユーザーは、ビットコインやイーサリアムに加え、その他の一握りの暗号通貨を購入することが可能だが、アカウント間でコインを転送することはできない。

同社は2月、人気のミームコイン「DOGE」を含む暗号通貨のデポジットと引き出し機能を、将来的に実装する意向を示していた。

18日のビデオの中でテネフは、同社がそれらの機能を持たないまま、暗号通貨の取り扱いを開始することを躊躇していたと述べた。「最終的に取引を開始した理由は、自分のコインを管理したくない人や、ただ投資として扱いたい人のニーズに応えるためだった」と述べた。

「しかし、当社はユーザーに(自分のウォレットや鍵を管理するという)選択肢を与えたいと思っている」と彼は続けた。 暗号通貨のウォレットは、ユーザーの秘密鍵を保管し、ビットコインやその他のデジタル資産の送受信を可能にするものだ。ウォレットには、ハードウェアデバイスやモバイルアプリなど、さまざまな形態が存在する。

テネフはさらに、ロビンフッドでビットコインを取引するメリットとして、手数料無料で購入が可能な点をアピールした。これに対し、米国最大の暗号通貨取引所であるコインベースは、暗号通貨の購入や売却に0.5%の手数料を課している。
次ページ > 投資家の不信感を払拭できるか

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事