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野村アセットマネジメント・アドバイザリー運用部ポートフォリオマネージャー 木下侑紀(左)、マン・グループ・ジャパン運用第三部長 大石佳敬

コロナ・ショックで株価が急落したと思ったら最高値を更新と、この1年、金融市場は乱高下が激しく、不確実性が高まっている。そうしたなか、安定した運用実績を残しているファンドがある。野村アセットマネジメントが2018年11月に設定し、英マン・グループ傘下AHLが運用する「ダブル・ブレイン」だ。

Forbes JAPAN Web編集部編集長の谷本有香が、同ファンドの運用を手がける野村アセットマネジメント・アドバイザリー運用部ポートフォリオマネージャーの木下侑紀とマン・グループ・ジャパン運用第三部長の大石佳敬に、資産運用のあり方について話を聞いた。




谷本有香(以下、谷本):金融市場がとても活況に見えますが、市況をどのように分析されていますか。

木下侑紀(以下、木下):2019年は世界が成長し、20年はコロナ・ショックでいったんガクッと下がったものの、すぐに回復して株価は最高値を更新しました。新型コロナウイルスの感染拡大によって社会は変容しましたが、ワクチンの普及と有効性が経済回復のポイントになるのではないでしょうか。

大石佳敬(以下、大石):例えば、株式市場の中には、リスクが高まっている市場も少なからず見受けられます。特に新型コロナウイルス感染症は、人類が経験したことのない世界です。ワクチンの普及によって株価は上がるかもしれないですが、何かの拍子に下がるともかぎりません。冷静に見ると、短期の予測は非常に難しいです。一方で10年、20年という長期で見ると、コロナ・ショックがあろうとなかろうと、世界経済はきっと成長していくというのは多くの方が同意されるところではないでしょうか。

谷本:自粛生活によって時間ができたせいもあるかもしれませんが、投資を始める人が増えているようです。投資家の心情や姿勢の変化をどう感じていますか。

木下:将来に不安を感じ、ご自身の資産に対して注目されている人が増えているように思います。投資への興味やニーズも確実に増えています。いまが投資にとっていいタイミングとまでは言えませんが、自分なりに資産形成の計画を立てていくことは重要です。

大石:在宅勤務で時間が増えたことで、情報を集めやすくなりました。資産運用を真剣に考えるようになったことはいいことですが、どうしても目先のニュースに惑わされてしまい、本来中長期の運用が目的である投資家まで、短期的な目線で投資判断しがちになっているように思います。運用の目的やバランスを考えながら投資判断していく必要があるでしょう。

谷本:先行きがこれだけ不透明だと、ひとつの市場にベットするのが難しくなります。目先、成長ドライバになるような国や領域などのトレンドはありますか。

大石:成長するかもしれないどこか1つの市場を探すというのは、目線が短期になればなるほど、占い師が水晶玉で占っている感覚に近くなっていくように思います。新興国がいい、アメリカがいいとストーリーを組み立てることはできますが、ポジティブな材料もあればネガティブな材料もあり、極端なバイアスをかけて投資することは、リスクを偏って取ってしまうことになりかねません。それを避けるのが「ダブル・ブレイン」なのです。

木下:ダブル・ブレインは、「毎日の価格の変動を気にせず、長期的に安定して保有できる商品」というコンセプトで設計されました。常に決まった市場にフォーカスするのではなく、500市場に分散投資し、システムがそれぞれの市場の動きを24時間監視し、徹底してリスクコントロールを行っていきます。18年11月の設定以来、リスク量はずっと一定しており、設定来のパフォーマンスは年率10%程度を維持してきました。

<基準価額の推移(ダブル・ブレイン)>(期間:2018年11月9日(設定日)~2020年12月31日、日次)

(出所)野村アセットマネジメント作成 

上記は過去の運用実績であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。


野村アセットマネジメント・アドバイザリー運用部ポートフォリオマネージャー 木下侑紀

リスクコントロールと2つのブレーキが損失を抑制


谷本:年率10%とはすごいですね。どのようにして高いリターン水準を確保しているのでしょうか。

大石:2つの運用エンジンが相互に補完し合いながら底堅い成長を実現しています。メインエンジンであるブレインAは「リスクコントロール戦略」を取り、株式、国債、クレジット、インフレ連動債、コモディティの5つのアセットクラスの50市場に投資しています。ただし株式に関しては個別株を買わず、日経225やS&P500などのインデックスに投資しています。各資産のリスクを均等にするリスクパリティ戦略を基本とし、レバレッジも活用しながら世界の幅広い市場に分散投資しているのです。

一方、ブレインBは「トレンド戦略」を取り、世界の500市場に投資を行っています。これらの市場には、株式や債券はもちろんのこと、各国の通貨、様々な商品先物、例えばオレンジジュース、牛、CO2排出権や貴金属などの幅広いアセットクラスが含まれます。それぞれの市場のトレンドを追いかけ、上昇している市場の商品を購入し、下落している市場の資産は空売りします。

谷本:あらゆる金融市場をウォッチしながら美味しいところを取っていく。

大石:これをシステムで運用していることがポイントです。500市場への投資は難しいかもしれませんが、ある程度の分散投資であれば、気合を入れれば個人でもできなくはないでしょう。しかし、市場は世界中に存在し、日本が夜でも動き続けています。それを毎日追いかけ、実際に売買しコントロールしていくとなると、個人では不可能な領域かと思います。

谷本:システムがこれだけの分散投資を可能にしているわけですね。

大石:それだけではありません。ブレインAには、2つのブレーキ機能が付いています。1つ目のブレーキは、世界の株式、債券の動きを24時間、10分ごとにモニタリングし、異変を察知すると投資金額を大幅に減らします。具体的には、株と債券の同時下落が発生すると見込まれると投資金額を最大で約半分に圧縮します。例えば、300%(約3倍のレバレッジ)で運用していれば、それを150%まで圧縮する形です。


マン・グループ・ジャパン運用第三部長 大石佳敬

2つ目のブレーキは、1つ1つの資産をモニタリングし、下落トレンドだと判断した場合に投資金額を縮小します。例えば、いまはグローバルに債券の下落トレンドが続いているので、投資金額を縮小しながら運用しています。

木下:昨年のコロナ・ショックでは、世界の株式市場が最高値から33.7%も下落しましたが、ダブル・ブレインはリスクコントロールとブレーキ機能のおかげで7.4%の下落にとどまりました。

<パフォーマンスの推移>(期間:2020年1月1日~2020年12月31日、日次)


(出所:野村アセットマネジメント作成)

世界株式:MSCI All Country World Index(配当込み、米ドルベース)、世界債券:FTSE世界国債インデックス(米ドルベース)、詳細は「当資料で使用した市場指数について」をご参照ください。

上記は過去のデータおよび運用実績であり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。ファンドの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。

大石:投資の効率を高めるレバレッジについても、機動的に減らすことができます。しかもレバレッジを縮小したまま放置するのではなく、市場の落ち着き度合いを常時監視し、それに合わせてレバレッジを戻していきます。

谷本:金融の世界ではAIやロボットによる運用が行われて久しいですが、ダブル・ブレインにもAIが活用されているのでしょうか。

大石:確かにAIは使用していますが、あくまで一部分です。AIは決して万能ではありません。市場の価格変動には様々なノイズが含まれているので、AIであっても、新たなパターンの発見には困難がともないます。せっかく発見したパターンが実は気のせいである可能性も高いでしょう。我々はそういう不確かな部分にはAIを使わず、厳密な研究開発プロセスを経て、高い確度が確認された部分でのみAIを活用しています。例えば、取引の執行などがその代表です。

ダブル・ブレインでは、収益獲得やリスクコントロールのために、500市場にわたり毎日多数の売買を行います。資産の売買には当然手数料を含むコストがかかりますが、それを毎日行えば、「ちりも積もれば」でかなりの金額となり、パフォーマンスにも影響を及ぼします。こうした売買をAIに行わせることで、いつの時間帯のどの市場でどういうアルゴリズムで取引したらコストが安くなるかを判断しています。多いときで1秒間に10万もの価格データを取り込み、機械学習させて取引を行っていきます。こうしたAIも搭載した取引執行のシステムは、マン・グループが独自に開発したもので、実際にコストの抑制につながっています。

谷本:システムとAIのそれぞれの強みを生かすことで、リスクを抑制しながら安定したパフォーマンスを実現しているのですね。

人生100年時代に最適化されたダブル・ブレインの3タイプ


木下:3月3日には、ダブル・ブレイン(マイルド)とダブル・ブレイン(ブル)が設定されました。既存のダブル・ブレインのリスクは10%ほどですが、レバレッジの水準を調整することでマイルドはその約半分、ブルは約2倍のリスクを取っています。

これまでは、積極的にリスクを取りたい投資家は株式などが中心、安定性を志向する投資家は債券などが中心といった、ポートフォリオ理論の観点からは効率性の悪い運用にならざるを得ない状況でした。しかし、今後は、これらの投資家も含めより幅広い層に、500市場まで分散投資され、リスクコントロール機能までついた効率的な運用を選択して頂けるようになりました。また、ライフステージに合わせ、若いうちはリスクの高い商品、定年が近づいたらリスク許容度を一段階下げた商品、セカンドライフに入ったらさらにリスクを下げた商品を運用するというスイッチングが可能で、一生を通じてダブル・ブレインで資産形成していただくことができます。

谷本:まさに人生100年時代に最適化された商品ですね。

大石:いまだに日本では、資産運用は一つひとつ自分でコツコツやっていくというイメージが強いですが、アウトソースしてシステムの力を借りるという選択肢もあります。

木下:従来の資産運用では余計な神経のすり減らしや時間の浪費があったと思いますが、ダブル・ブレインのような商品を上手に活用することで、空いた時間を本業やご趣味の時間にご活用いただける時代がきているのです。

人生100年時代における資産形成・資産の取り崩しを山登りと山下りにたとえると、65歳前後の定年をピークに山登りから山下りに変わっていきます。資産形成層の方は、なるべく山を高くすることを目標にしていると思いますが、その先の取り崩しが急な山下りにならないようにすることも重要です。ダブル・ブレインをご利用いただき、登る山をより高く、下る山をより緩やかにしていただければと思います。



▶ダブル・ブレイン特設サイトはこちら


きのした・ゆうき◎津田塾大学学芸学部卒業。2018年野村アセットマネジメント入社、アドバイザリー運用部配属。同部署のプロダクト・マネジメントグループ(マルチアセット・バランス運用、債券運用チーム)に所属し、商品のパフォーマンス分析や販売会社向けの研修、顧客向けレポートの作成を通じて営業推進のサポートに尽力する。

おおいし・よしのり◎マン・グループ・ジャパン運用第三部長。東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学系研究科修了、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)ファイナンス修士課程修了。2001年日本銀行入行。2010年モルガン・スタンレーMUFG証券に入社し、顧客の運用戦略の立案サポート、商品・ソリューション提案を担当。2014年より現職。リサーチおよび投資運用に関わるモニタリング、顧客サポートなどを行う。


●当ファンドの投資リスク・費用は投資信託説明書(交付目論見書)を必ずご確認ください。

「ダブル・ブレイン」

「ダブル・ブレイン(マイルド)」「ダブル・ブレイン(ブル)」

●当資料で使用した市場指数について

・FTSE世界国債インデックスは、FTSE Fixed Income LLCにより運営されている債券インデックスです。同指数はFTSE Fixed Income LLCの知的財産であり、指数に関するすべての権利はFTSE Fixed Income LLCが有しています。

・MSCI All Country World IndexはMSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。また、MSCIは同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。

商号:野村アセットマネジメント株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第373号

加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会

Promoted by 野村アセットマネジメント 撮影=後藤秀二 │ 文= │編集=高城昭夫

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