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2021.03.23

【3月第3週資金調達まとめ】同種由来iPS細胞由来心筋シート開発のクオリプスが16億円調達

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、3月3週目の“注目のトピック”として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

クオリプス


調達額:16億円
調達先:JICベンチャー・グロース・インベストメンツ / ジャフコグループ / 日本ベンチャーキャピタル / 富士フイルム / セルソース
備考:他投資家を含む / 日本ベンチャーキャピタルは京大ベンチャーNVCC2号投資事業有限責任組合、阪大ベンチャーNVCC1号投資事業有限責任組合を通じて出資

「同種由来iPS細胞由来心筋シート」の開発・事業化を目的に設立された大阪大学発のスタートアップ。

「同種由来iPS細胞由来心筋シート」とはヒトiPS細胞から作製した心筋細胞(iPS心筋)を主成分とした他家細胞治療薬であり、シート状に加工されたものを、心臓に移植することで治療を行う。

心臓移植や人工心臓装着以外に有効な治療法がない重症心不全の患者さんを対象とし、心機能の改善や心不全状態からの回復等の治療効果が期待されている。

2021年3月にはJICベンチャー・グロース・インベストメンツ、ジャフコグループ、日本ベンチャーキャピタル、富士フイルム、セルソース他を引受先とする総額16億円の第三者割当増資に関する契約が締結された。

本調達により、「同種由来iPS細胞由来心筋シート」の実用化を一層加速化させ、様々な細胞製品の培養・加工を通じ、画期的な細胞治療薬の創生に貢献していく方針。

UPSIDER


調達額:10億円
調達先:ディーエヌエックスベンチャーズ / ANRI / グローバル・ブレイン

成長・上場を支える法人カード「UPSIDER」の運営を行うスタートアップ。

「UPSIDER」は成長にともなう財務・ガバナンスの課題を解決し、企業の進化を加速する金融サービスである。数百社が利用しており創業期からグロース、上場までのスタートアップ、上場企業、外資企業など様々な企業に利用されている。

最大1億円の利用限度額を設定しており、利用可能額はWEB上でいつでも確認が可能である。また、利用可能額の引き上げにもは即日で対応しており、利用限度額のせいで事業成長がストップするということを防いでいる。

2021年3月には​DNX Ventures​、​ANRI​、グローバル・ブレインを引受先にシリーズBラウンドで10億円を調達した。

本調達により、さらなるサービス進化、採用、ユーザ拡大を行う。また、法人間決済の仕組みそのものをアップデートするため、研究開発や新サービスの拡充を行うとしている。
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文=STARTUP DB

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