ラグジュアリーカード、コロナ禍でも利用額が過去最高に。2020年新富裕層の消費動向は?


保持者プロフィール:新富裕層のミレニアル世代に絶大な支持


2020年のラグジュアリーカード会員を見ると、職種は「経営者・会社役員・自営業」が約6割、また9割以上は男性が占めている。



そして平均年収は年会費20万円のGold Card保持者が一番高く、次いで年会費10万円のBlack Card、年会費5万円のTitanium Cardの順となり、全会員で見ると平均年収は1700万円となっている。

職種や平均年収を俯瞰すると、ラグジュアリーカードは決して経営者層のための決済手段としてのクレジットカードではなく、満足度の高いコンシェルジュサービスや、通年提供および毎月6~10個追加されるシーズナルのバリエーション豊かな優待サービスを月約8300円(+税)* のサブスクリプションサービスのように幅広く利用されている。
* Black Cardの場合

また、2020年入会の会員はミレニアル世代が44%、次いで40代が30%、50代が20%、60代以降が6%となり、多くのミレニアル世代の新富裕層に支持されていることがうかがえる。



このような会員を保有するラグジュアリーカードの利用履歴から、新富裕層の消費動向を読み解いていく。

2020年の新富裕層の消費動向


金額から見る動向:昨年緊急事態宣言中でも売り上げの落ち込みは少なく、2020年12月には、昨対比60%アップの過去最高額を達成。大型決済とデイリーユースの融合が進む


□ 2020年の月別カード利用額は昨年緊急事態宣言後、復調の傾向
□ 12月には昨対比約60%アップの最高記録を達成
□ 緊急事態宣言後の一人当たりのカード利用額は昨対比15%アップ

2020年の月別カード利用額については、昨年の緊急事態宣言後の2020年6月以降、復調傾向にあり、2020年12月は昨対比約60%アップの最高記録に達した。

主な要因としては、新型コロナウイルスおよび緊急事態宣言によるクレジットカードの利用シーンの変化が考えられる。

もともと外食、バー・クラブでの利用や大型決済時に使われることが多かったラグジュアリーカードが、緊急事態宣言下の外出を控える状況では、非接触型決済(キャッシュレス)が推奨されたこともあり、ネットショッピングやスーパーマーケットなどのデイリーユースの決済にも使用されるようになった。

そして昨年の緊急事態宣言が明けた6月以降、外出が解禁されるようになるとデイリーユースはそのまま継続され、従来の外食、バー・クラブ、百貨店等でのショッピングといった大型決済利用シーンが戻った結果、利用額が続伸し大型決済とデイリーユースの融合が進んだと分析している。

また、緊急事態宣言後の一人当たりのカード利用頻度や利用額も伸び、利用額は昨対比で15%アップの115%の結果となった。新富裕層のクレジットカード利用は大型決済だけでなくデイリーユースへも浸透した、高い消費意欲がうかがえる。


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PR TIMESより

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