この状況を受けて今回、10名の著名人が、生きづらさを感じる子どもたちのための笑下村塾の企画に賛同。新学期は、クラス替えなどで環境が変わり不安や緊張が高まる時期だ。無料でアクセスできる場に、子どもたちの居場所があってほしい、という思いから、自身のいじめ体験を YouTube「たかまつななチャンネル」で、苦しかった日々をどのように乗り越えたか、包み隠さずに話した。
プロジェクト名は「#元いじめられっ子から今いじめられている君へ」。 SNSでこの#でつぶやいてもらい、いじめ経験(いじめた、いじめられた、いじめを見てた、子どもがいじめを経験した)をたくさんの人が発信することで、子どもの自殺を防ぎたいと始めた。
子どもの自殺が増える新学期。新しいクラスに馴染めずいじめの対象になったり、春休みに顔を合わせていなかったクラスメートからのいじめが再開したり、いじめに悩む子どもたちにはとても苦しい時期だ。また新型コロナウイルスの影響で、給食時に友達と話せないなどの理由で友達をうまく作れず、孤独を感じやすい状況でもある。
誰かを頼ったり、SOSを出したり、逃げ出したりしてもいい。先輩たちの言葉が子どもたちの生きやすさにつながることを願っているという。
「#元いじめられっ子から今いじめられている君へ」特設サイトはこちら
子どもの自殺は、春休みと夏休み前後が増える
子どもの自殺は、新学期に多くなる。自殺総合対策推進センターの調査によると、小学校〜高校生までの「子どもの自殺」のうち、2018年までの10年の間では、8月下旬、 9月上旬、4月中旬に自殺者数が多いことが分かる。月別の自殺者数は、約40年間のデータを見ると、小学生は3月に、中学生は1月に、高校生は4月が最も多い。子どもの自殺は、春休みと夏休み前後に注意が必要だ。
発起人、たかまつななの思い
私は、昔いじめられていました。
学校に行きたくない。居場所がない。生きるのが辛い。
人見知りで、人に裏切られるのが怖くて、いつもぼっちでした。
口を開けば、生意気だと言われました。
でも、人と違うことを個性として受け入れてくれるお笑いや
自分の意見を真実を元に伝えられるジャーナリズムに出会い、私は変わりました。
自分のありのままを受け入れてくれる人が、たくさんいました。
当時の私に “無理しなくてもいいんだよ” と言いたい。
“短所が長所として認められる日が来るから、安心して” と伝えたい。
でも、現実には自ら命を落としてしまう子どもたちがいる。
新学期を前に、耐えきれずに……。
そんな人たちに、私は少しでも、寄り添いたい。
そう思い、先輩方にご協力いただいて動画を作りました。
株式会社 笑下村塾 たかまつなな
著名人10人のメッセージのまとめ動画
過去にいじめられた経験がある、10名の著名人に自身の体験談を聞いた。インタビュアーは本企画の発起人であり、元いじめられっ子のたかまつななが務めた。
▼亀田興毅さん
17歳でプロボクサーとしてデビューし、日本人初の三階級制覇王者になるなどパワフルなイメージがある亀田さんだが、意外にも小学生時代にいじめられた経験がある。いじめを克服してからは、「強くなっていじめられてる子を助けなあかん」という父の教えを忘れず練習に励んだそうだ。
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▼たんぽぽ 白鳥久美子さん
小学生のころから長年いじめられてきたというたんぽぽの白鳥久美子さん。「アゴドリル」というあだ名でいじられ、教室で孤立。ビルから飛び降りたいと思ったことも。本の世界に逃げ込んだり、悲劇の少女を妄想してトランペットを1人で吹いたりする中で、「生きやすいところへ逃げる」技を身につけてきたそうだ。
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▼猫ひろしさん
お笑い芸人やマラソンランナーとして活躍する猫ひろしさん。小学生時代、背が低くて太っていたことから「チビでデブでブー」などと歌に合わせて揶揄われるなどのいじめを受けていた。しかしお笑い芸人になるとそんなコンプレックスを “強み” に変えられることがわかったそうだ。
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▼マキシマム ザ ホルモン ナヲさん
マキシマム ザ ホルモンのナヲさん。中学生のころ転校先の学校で、机を隠される、無視されるなどのいじめにあっていた。学校に行くことが “戦い” であったなか、週1日学校を休んでもいい日を自ら作り、好きだったテレビ番組の録画を見たりする時間に充てたことが救いになっていたそうだ。
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記事:3月末に公開予定
▼葉一さん
YouTubeの「とある男が授業をしてみた」というチャンネルで小中高生向けの授業動画を配信する葉一さん。中学時代に陰口や悪口を言われるいじめを受け、リストカットをしたり、飛び降りを考えるなどの自殺願望まで抱いていたそうだ。高校に入り恩師となる先生と出会い、自分自身も教育の道に進むことを決めた。
動画:3月末に公開予定
記事:3月末に公開予定