ビジネス

2021.03.30 09:30

「投資家の視点」で成長。取扱高一兆円のECを目指す組織づくり|Gracia 斎藤拓泰 #2


──組織づくりにおいては「変化」を非常に重要視されている印象です。

私たちの会社でよく使われる言葉に「守破離」があります。ちゃんと守りとして、王道・基礎を学び実践する。その上で、自分たちの会社ならではのエッセンスを加えていく。

基礎を抑えた上で、戦略や環境に合わせて変化し続けるのが大事です。

──組織が急拡大する中で、これまでどのような困難がありましたか?

学生ばかりだった頃と中途入社メンバーが増えたあとでは、組織の雰囲気は変わりましたね。お恥ずかしい話ですが、学生ばかりの頃は昼頃に出社して夜遅くまで働く、といった不規則な働き方をよくしていました。

しかし今のメンバーは年齢もバラバラ、家庭環境もバラバラ。みんなが気持ちよく働くためにはルールが必要になってきます。私たちも、フェーズごとに組織の雰囲気を変化させながら成長してきました。

おかげさまで現在は本当に優秀なメンバーが揃っています。これから組織が拡大しても、生産性の高い組織をつくりあげていきたいと思っています。

取扱高1兆円規模を目指す


──今後の目標についてお聞かせください。

すごい単純っぽいことを言うと、「取扱高1兆円」を20年以内に目指したいですね。

この金額に深い理由はないのですが、やはりEC事業者としては流通量がないと真に社会に対してインパクトを与えているとは言い難い。インパクトを可視化する一つの指標が「取扱高1兆円」なのです。

我々のサービスが、それだけ多くの方に利用していただけるようになれば、それだけ世の中に「幸せ」が増える。だからこそ、シンプルに「事業規模の大きさ」も必要だと思っています。

──最後にご自身が学生起業をされたように、いま起業やベンチャーに興味をもつ学生の皆さんにメッセージをお願いいたします。

起業やベンチャーというよりも、まずは自分の興味があることに没頭するのが良いのではないでしょうか。

私も大学1年からずっと事業に没頭する学生生活を送りました。研究でも部活でもいい。 何かに対して目的意識をもち、集中して取り組むことが大切だと思います。


斎藤拓泰/1996年生まれ 東京大学経済学部経営学科2019年卒。在学中から家庭教師の斡旋事業を立ち上げた後、2016年からCandleでインターンとして1年間マーケティングなどを担当。2017年6月にGraciaを創業し代表取締役CEOに就任。

連載:起業家たちの「頭の中」
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文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc.

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