第1話はこちら Z世代起業家が立ち上げた「ネットとリアルを繋ぎこむビジネス」|Gracia 斎藤拓泰 #1
「投資家の視点」は成長機会の塊
──2019年8月に5億円もの資金調達に成功されています。資金調達を成功させる上でのポイントがあればお聞かせください。
まず前提として、なぜ資金が必要なのか、という理由づけをクリアにすることが大切です。
私たちの場合、ギフトの質と回数を向上させ、日本を代表するギフトプラットフォームをつくることをミッションとして掲げています。そうすることが、人のつながりを豊かにし、人を幸せにすると本気で考えているのです。
資金調達は目的ではなく、あくまでビジョン実現の過程に過ぎません。ビジョンを実現する上でどれくらい資金が必要か、その資金をどうやって調達するか、という順番で考えていくのが大切です。
──とはいえ、これだけ大きな金額を調達される上で成功ポイントがあったのではないでしょうか?
特別なことは何もしていません。
自分たちのやりたいことが何で、それに対してどのような戦略・計画を持っていて、現時点の実績がどうかというのを素直に説明していくのみです。
ただ一つあるとすると、投資家の方にはたくさん相談にのっていただきましたね。
投資家が客観的に会社のことを見たときにどう感じるか、どうすれば理解してもらえるのか、投資したいと思ってもらえるか。自分たちのやり方に固執するのではなく、実際に投資家に話を聞いて、改善を繰り返すのが一番の近道です。
──投資家からのアドバイスで、具体的に印象に残っているものはありますか?
市場におけるKSF(Key Success Factor)が何で、それを達成するためにどうするのか、というのをわかりやすく言語化・体系化する点でしょうか。もちろんすべて初めての経験でしたが、手取り足取り教えてもらう中で、徐々に事業に対する解像度も、表現スキルも上がっていきました。
おかげでたくさんの投資家の方々に投資いただいていますが、教えていただいた投資家の皆さんには感謝しかありませんね。