ビジネス

2021.03.29

Z世代起業家が立ち上げた「ネットとリアルを繋ぎこむビジネス」|Gracia 斎藤拓泰 #1

Gracia 斎藤拓泰


自然と集った最強メンバー


──在学中に創業されています。仲間集めはどのようにされましたか?

共同創業者でCOOの中内は大学時代のクラスメイトです。CTOの林も、クラスメイトに「良いエンジニアはいないか?」と聞いた際に紹介されたという縁です。

ビジネスに興味があり、一緒に会社をやろうと考えるようなメンバーが周りにいたのは運が良かったと思います。

──友人同士で起業しても上手くいかないケースも散見されます。何が成功のポイントだったのでしょうか?

スタートアップというと、華やかなイメージが強いかもしれませんが、創業期は実は「暇」で「地味」です。

お金もクライアントも少ないので、当然やれることも限られます。地道に事業計画を作ったり、サービス開発したり。目に見える形で結果が出るような仕事は多くありません。

そんな中でも一緒に働いていて「楽しい」かどうか。地道な作業でも、笑いながら一緒にやれるメンバーかどうか。

華やかな夢ばかりに憧れるのではなく、目の前の地道な作業も一緒に楽しめるメンバーだったからこそ、ここまで事業を成長させることができているのかなと思います。

ギフトEC「TANP」誕生のワケ


──なぜギフトEC「TANP」を立ち上げようと思われたのでしょうか?

テーマを選ぶ際には「10年20年スパンで興味を持ち続けられること」を重視しました。そのために私が必要と考えた条件が以下2つです。

① 市場が一定規模あり、成長していること
② ネットとリアルを繋ぎこむビジネス

特に2つめの「ネットとリアルを繋ぎこむビジネス」がなぜ必要と思ったかというと、オンラインのみで立ち上げられるビジネスが飽和しつつあると感じていたからです。今後10年のスパンで見た時に、ネットとリアルを掛け合わせたビジネスのほうがインパクトが大きいと考えました。

「EC」という巨大成長市場において、「ギフト」というリアルなサービスが重要なテーマなら間違いなく今後10年20年も面白いし、大きな社会インパクトを残せると思ったのです。

──「ギフトEC」に着目されたのには何かきっかけがあったのでしょうか?

最初は、オンラインでギフト用のプレゼントを探した時に、なかなか思うような商品・サービスが見つからなかったという小さな原体験がきっかけでした。

「ギフト」は100年以上前からある普遍的なビジネステーマです。なのに、オンライン上ではギフトに最適化されたソリューションがありません。

私たちも創業初期からサービスの具体策が定まっていたわけではありませんし、現在のプロダクトに至るまでには紆余曲折がたくさんありました。それでも「ギフトEC」が持つ可能性への信頼が揺らがなかったからこそ、成長するまで挑戦し続けることができたのだと思います。
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文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc.

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