ビジネス

2021.03.29

Z世代起業家が立ち上げた「ネットとリアルを繋ぎこむビジネス」|Gracia 斎藤拓泰 #1

Gracia 斎藤拓泰

贈りたいものがみつかるギフト特化ECサイト「TANP」を運営するGracia。2017年6月の設立以来、ギフトならではの「特別な体験」を創出することにより急成長を続け、19年8月には総額5億円の資金調達を発表。20年3月「お客様満足度 No.1 ギフトサイト」「No.1 ギフトECサイト」(出所:日本マーケティングリサーチ機構 2020年2月期インターネット調査)にも選出された。大学在学中に同社を創業した代表取締役CEOの斎藤拓泰氏に、起業家にとって重要な素養や、TANPが目指す未来像について聞いた。(全2話中、第1話)


──斎藤さんが考える、起業家にとって重要な素養を3つ挙げるとするとなんでしょうか?

3つ挙げるとすると、「好奇心」、「社会貢献思考」、「ストイックさ」です。

「好奇心」は探究心と言い換えることもできます。どういう機能やサービスを提供したらもっとお客様が喜んでくれるか。これを探求し続ける「好奇心」が事業には不可欠です。

また、起業をすると、当然ながら大変なことや理不尽なことがたくさん起こります。そんな苦しい局面でも「社会をよくしたい」というモチベーションを保ち続けられるか。私欲だけで起業してしまうと、心が折れてしまうでしょう。

そして、起業とは終わりのない戦いです。チャレンジし続ける「ストイックさ」が大事となります。私自身もまさにこれらの素養を学んでいる最中ではありますが、長いスパンで、ストイックに事業と向き合い続けていきたいと思っています。

 ──東大在学中に起業されました。いつ頃から起業を志されていたのでしょうか?

実は大学に進学した頃は「外交官」になるのが将来の夢でした。高校時代に講演で話を聞いた外交官の方が「社会に貢献する」と熱く語られていたのを見て、単純にかっこいいなと思ったからです。

とはいえ、福井の田舎出身の私は「社会」が何なのかもよく知りませんでした。東京に来て、いろんな人やものに触れ、起業という選択肢にも出会ったのです。

私はエクセルすらロクに使いこなせないような学生でしたが、最初は「好奇心」で友人と二人で家庭教師の斡旋事業をはじめました。その後、スタートアップのインターンで仕事について何から何まで教えていただきました。

「外交官」から「起業家」へと夢は変わりましたが、「社会に対して大きなインパクトを残したい」という思いは一貫しています。
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文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc.

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