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機関投資家による採用が活発化したことで、世界最大の暗号通貨(仮想通貨)であるビットコインの価格は今年、急上昇した。しかし、ビットコインを支える技術に関心を持つ各国の中央銀行も、独自のデジタル通貨を作ろうとしており、この動きは暗号通貨市場にマイナスの影響を与えるとバンク・オブ・アメリカは3月17日に警告した。

国際決済銀行(BIS)の1月のレポートによると、世界の中央銀行の83%がCBDC(Central Bank Digital Currencies:中央銀行のデジタル通貨)の開発に向けての調査を活発に行っているという。

バンク・オブ・アメリカのアナリストは、3月17日の顧客向け資料で、「各国の中央銀行は、暗号通貨から彼らのテリトリーを守ろうとしている」と述べた。

CBDCは、暗号通貨のトランザクションの効率性と、中央銀行が信用を担保する安全性を組み合わせたもので、政府が金融政策を進める上で役立つものと言える。

しかし、これはビットコインのような民間の暗号通貨にとっては良いニュースではないとアナリストは指摘する。政府が推進するCBDCは、現金やその他の暗号通貨の需要を減少させることにつながり、長期的にはそれらを置き換えることになるからだ。

バンク・オブ・アメリカによると、これは特にビットコインに打撃を与えるという。ビットコインの価格は、トークンの需要が供給を上回っていることが原因で高騰しているが、CBDCとは異なりボラティリティーが高すぎるビットコインは、富の貯蔵や決済手段としての使用には適さないと彼らは指摘した。

CBDCの導入を主導するECB(欧州中央銀行)は、「デジタル時代の通貨の役割を守るデジタルユーロ」の導入を呼びかける一方で、他の暗号通貨を「極めて投機的なアセット」と非難している。

マッコーリーキャピタルのアナリストは2月のメモで、FRB(連邦準備制度理事会)とECBが、この分野の規制を強化し、民間のトークンの普及を阻止するために、早ければ来年早々にも独自のCBDCをデビューさせる可能性があると述べた。この動きが暗号通貨の価格の下落につながる可能性があると、彼らは述べている。

編集=上田裕資

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