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個人財源及び旅行専門について執筆

カヤックCEOのSteve Hafner(左)とライフハウスCEOのRami Zeida(右)/(C)KAYAK

旅行比較サイト「カヤック(KAYAK)」はこれまで、世界屈指の旅行検索エンジンの設計や運営を20年ほど行ってきたが、今後はリアルなホスピタリティビジネスへも進出することになる。

カヤックは2021年4月、フロリダ州マイアミビーチで同社初のホテルを開業する。狙いは、伝統的なアールデコ様式の建物で、ハイテクを駆使したアプローチによる上質な体験を提供することにある。

「今回の開業については非常にワクワクしている」。カヤックのスティーブ・ハフナー(Steve Hafner)最高経営責任者(CEO)は電話会見でそう話した。「当社は、消費者向けソフトウェアに精通している。ホテル業界に目を向けて、改良の余地があると考えた」

ハフナーは新ホテルを「きわめて先進的な技術を備えつつも、伝統的な本物の体験」と描写し、富裕層の顧客が訪れたくなるようなホテルを設計したと説明した。カヤックによれば、最近の同社顧客は、大規模チェーンよりもブティックホテル(小規模ながら、独創性溢れるデザイン、サービスを提供するホテル)に高い関心を寄せる傾向が見られるという。ハフナーは、ビジネス旅行とレジャー旅行を組み合わせた「ブレジャー」が増加するとも予測している。

カヤックのホテルは、同社が宿泊施設関連のテクノロジーを開発して磨きをかけるためのデザインラボとしても機能する。要するに、消費者の要望やフルサービスのホテルアプリの使い方を実際に目にする手段を、開発者に提供する場というわけだ。マイアミビーチのホテルでは、ゲストはスタッフやサポート、ホテルイベントの通知、客室整備に関するアラートに、24時間年中無休でアクセスできる。

最終的には、現在開発中のバックエンドソフトウェアにより、無線ロックやアクセスコントロールなどを含む、クラウドベースのサービス管理システムへの統合が実現する予定だ。カヤックは顧客が、チェックインからアメニティまで、幅広いホテルサービスでカヤック・アプリを使うことを構想している。この技術は現在開発中だが、開発にあたっては、垂直統合型のホテルブランドでホテル管理会社でもあるライフハウス(Life House)と協力している。

カヤックの親会社であるブッキング・ホールディングスは、「オープンテーブル」などの旅行、アクティビティ、レストランブランドも所有している。カヤックは2019年、オープンテーブルとのクロス・プラットフォーム統合に乗り出し、消費者が手持ちのオープンテーブル・ポイントを使って宿泊料金の割引を受けられるようにした。

今回のホテル業界への進出は、「より多くのテクノロジーをレストランやホテルの分野に注入する」ためのカヤックの大規模戦略の一環だとハフナーは話している。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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