「マネジメントの壁」に悩む人へ 自分と会社を変えた、コーチングの魔法

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自分自身のことはよくわかっているつもりでしたが、人のことは全くわからなかったのです。みんななぜこの会社で働いてくれてるんだろう、どうしたらもっとみんなが楽しく生き生きと仕事をしてくれるんだろう。

そう悩んでいる時、「クリフトンストレングス(ストレングスファインダー)」という自己分析ツールを使ったコーチングとチームビルディングがあることを知りました。『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす』(日本経済新聞出版)という書籍が有名なのでご存知の方も多いかもしれません。私はこれを、まずはAさんと一緒に受けて開示するところから始めました。

すると、自分と相手との考え方の違いが分かるようになり、うまくコミュニケーションを取れなかった理由が明らかになったため、今まで霧がかっていたものがサーッと晴れ渡ったような感覚になりました。

どのように活用したか


相手とのミスコミュニケーションがある度にストレングスファインダーを見直し、それを基に自己開示と相手を理解するということを繰り返しました。自分はどの資質からそう考えるのか? 相手はどの資質からそれをどのように理解するのか? コミュニケーションをブラッシュアップしていくと、今まで説明しても伝わらなかった真意や理解してもらえなかった意図が、少しずつですがお互い理解できるようになってきました。

また、Aさんの勧めでストレングスファインダーのコーチングも受け、自分のみならず会社全体にどう活用していったら良いのかを、コーチングの時間を使って考えました。

「これはコミュニケーションに有効だ」──そう確信するのに時間はかかりませんでした。

それ以来、私は会社に新しい人を迎える度に、ストレングスファインダーを受けてもらい、その結果を互いに開示しディスカッションしてきました。そうすることで、相手のことをより理解し、また自分のことも理解してもらい、より良いコミュニケーションが取れるようになりました。その結果、個々人、そして会社全体のパフォーマンスが上がったと実感しました。

まとめると、私と私の会社には下記のようなメリットがありました。

・自己分析ツールとその結果を活用したディスカッションが相互理解に繋がった
・コーチングの時間を使って、ツールを活用したコミュニケーションとコーチングを活用したマネジメントスタイルを確立することができた
・その結果、相手の思考パターンやその背景を理解することができるようになり、的確なフィードバックができるようになった
・各々の強みを理解しそこにリソースを投下するなどして、全体パフォーマンスを最大化できるようになった
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文=松村映子

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