ビジネス

2021.03.15 11:30

おまけ+マーケティング=「おマーケティング」という視点


Bチームが開発したアイデア発想ツール「ミラクルワードカード」も、おまけと商品の主従を逆転させることで、販路を広げた事例です。ワークショップで使うカードを店頭で販売することが難しかったため、カードの使い方を習得するセミナーを実施し、参加者におまけとして差し上げる方法をとりました。研修のおまけにカードをつけることで、使い方とセットで多くのビジネスパーソンのかたに活用していただいています。

「おまけ」と一言で言っても、そのかたちはさまざま。話題化、ファンづくり、ブランディング、販路開拓。おまけ視点でマーケティングを考えることは、様々な領域で新しいアイデアを生む可能性を秘めています。「おマーケティング」は、おまけが生活の一部になっている日本だからこその文化とも言えるかもしれません。

あなたがおまけを付けるとしたら、何を付けますか? 考え始めたら、今日からあなたもおマーケターです。すぐに思いつかなくても大丈夫。もっと気楽に考えましょう。だっておまけですから。


キャラメルに付いてくるおまけの家は、「なにが出るかはあなた次第」だという。


高橋窓太郎◎プランナー。パブリックスペース担当。建築デザインチーム、デリシャスカンパニーに参加。かつて映画館だった廃虚を改修した「元映画館」というスペースの運営などを行っている。

電通Bチーム◎2014年に秘密裏に始まった知る人ぞ知るクリエーティブチーム。社内外の特任リサーチャー50人が自分のB面を活用し、1人1ジャンルを常にリサーチ。社会を変える各種プロジェクトのみを支援している。平均年齢36歳。合言葉は「好奇心ファースト」。

文=高橋窓太郎、大山徹、鳥巣智行 イラストレーション=尾黒ケンジ

この記事は 「Forbes JAPAN No.078 2021年2月号(2020/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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