現実逃避できる場所をつくる。カニエ・ウェスト「コーチェラ」プロデューサーの仕事論

ノエル・ウェスナット・ウィットモア


──今回、私がお話を聞けたのはClubhouseがきっかけです。あなたは、音楽イベントプロデューサーとしてどのようにテクノロジーと向き合っているのでしょう?

Clubhouseのように、世界の人々が繋がり、音楽や喜びを共有できるプラットフォームは素晴らしいと思います。現在私がCMOを務めるGeoJamとの関係も、Clubhouseのトークを通じてポジション・オファーがきたことによります。

Geojamは、世界初のリワードベースの音楽プラットフォームで、ファンが音楽とつながることでポイントを獲得し、新たなアーティストとの関係を構築していけるものです。音楽とテクノロジーが融合することによって実現できる新たな関係性だと考えています。インスタグラムが写真を通じて人々をつなげたように、GeoJamなどの新たなプラットフォームが音楽を通じて世界中の人々をつなげていくことになると信じています。

すでにコーチェラがYouTubeと組んでストリーミング配信していたり、音楽とテクノロジーが手を組むことにより、より多くの方々に音楽の力が届いていく世界を喜ばしく感じています。

──あなたが考える「音楽の価値」とは何ですか?

人間が語る言語以上に、パワフルに人々を結び付けることです。


コロナ禍により人や場所との距離を感じるようになったが、音楽はその距離を埋める存在として我々を支えてくれている。海外ではレディ・ガガやローリング・ストーンズ、ビリー・アイリッシュが、日本でもサザンオールスターズや山下達郎など、多くのミュージシャンが行った配信ライブで心震える体験をした人も多いのではないだろうか。

音楽が持つ力、その力で「人々がエスケープできる場所をつくる」音楽イベントプロデューサーのノエル・ウェスナット・ウィットモア。彼女は次にどのような体験をプロデュースするだろうか。

連載:ポリネーターが見る世界の景色
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文=西村真里子

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